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インヴェンション 第1番 ハ長調 BWV 772

 

 

ピアノ学習者のための教材として広く用いられる作品

 

インヴェンションは正確には《インヴェンションとシンフォニア》という、30曲からなる小品集の前半15曲のことを指します。『インヴェンションとシンフォニア BWV 772-801』は、鍵盤楽器クラヴィーアのための曲集で、ケーテン時代の1723年頃の作品です。

 

インヴェンション(インベンション)は器楽曲の1ジャンルであり、通常は「ビチニア」の流れを汲む2声体の鍵盤楽曲のことを言います。同様の3声体の鍵盤楽曲は「シンフォニア」と言いますが、後半15曲のシンフォニアは慣用的に《3声インヴェンション》と呼ばれる事もあります。

 

本来はイタリアやドイツのバロック音楽のジャンルであり、イタリア語でインヴェンツィオーネ(invenzione)、ドイツ語でインヴェンツィオーン(Invention)と言い、インベンションとは「創意・工夫」のことを指します。

 

インベンションという名称は、フランチェスコ・アントニオ・ボンポルティ(1672年-1749年)が作曲した、通奏低音を伴う多声的な《ヴァイオリンのためのインヴェンツィオーネ Invenzione a violino solo》作品10に遡ると言われています。

 

バッハは1723年頃に聖トーマス教会音楽監督(トーマスカントル)に就任し、ライプツィヒ時代には教育目的のクラヴィーア曲が多数作曲されました。

 

バッハのインベンションは、弟子や息子の鍵盤学習のために書かれた作品で、教育的な意図から作曲されていることから、大抵は公開演奏されることはなく、現代のピアノ学習者のための教材として広く用いられています。

 

演奏だけではなく作曲も視野に入れた優れた教育作品として、現在も高く評価されており、また教育作品に留まらず、バッハの他のクラヴィーア楽曲と同様に、多くのチェンバロ奏者やピアニストが演奏や録音を行っていて、グールドなどによって優れた録音も多く残されています。

 

この作品についてバッハは、「鍵盤楽器の初学者や愛好家が多声を綺麗に弾き分けられ、旋律を歌わせることができるようになることと、作曲の前段階として優れた曲想とその展開の仕方を覚えられるようになることを目指して、これらの作品を作曲した」と述べています。

 

バッハのインベンションでは呈示部に転調を含み、長調作品では属調に短調作品では平行調に進み、時おり転調してから新しい要素を含むことから、そこにソナタ形式の萌芽を見る意見もあります。

 

 

 
  







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