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カンタータ第106番《神の時こそ、いと良き時》BWV106 1. ソナティーナ【バッハ】~音楽作品 名曲と代表曲

 

 

 

カンタータの中でも特に人気の高い作品

 

『神の時こそいと良き時』は、バッハが20歳代前半の頃の1707年から1708年頃に作曲されたとされる教会カンタータで、通称は「哀悼行事(Actus Tragicus)」で全4曲から成ります。

 

この曲はバッハがミュールハウゼンの聖ブラジウス教会の、オルガニストを務めていた頃に創作されたと言われる作品で、BWV131と共にバッハの最初期に属する教会カンタータです。

 

当時の死生観を反映した作品として、また草創期の素朴な作品として重んじる愛好家も多く、後の整然としたカンタータとは異なる構造も相まって、200曲以上もあるバッハのカンタータの中でも非常に人気の高い作品です。

 

バッハ本人による自筆譜(総譜・パート譜)は共に消失していて資料は残されておらず、現存するのはいくつかの筆写譜の形で、ベルリン・ケルンの国立図書館、オックスフォードのボドリ文庫が所蔵しています。

 

18世紀後半に作成された総譜のコピーが最古の資料となっており、別名の「哀悼行事」とはそのコピーのタイトルであり、このタイトルと歌詞の内容から、葬儀用の作品として作曲されたものと推測されています。

 

第1曲の「ソナティーナ」は、合唱に先立って配置された器楽のみのシンフォニアで、2本のリコーダーと2台のビオラ・ダ・ガンバ、そしてチェロやオルガンの通奏低音という至ってシンプルな編成の4/4拍子の楽曲です。

 

若干22歳の青年が描き出す死生観を反映した音楽には、素朴ながらどこかこの世ならざる透明感や美しさが感じられます。

 

 

 
  




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