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交響曲第5番 ハ短調 Op.67 「運命」 第1楽章

 

 

「運命」は自身で切り開くハ短調で描く”意志の力”

 

「交響曲第5番ハ短調」Op.67は、ベートーヴェン中期の代表作の一つで、一般に「運命」と呼ばれ広く親しまれており、クラシック音楽の中でも最も有名な曲の一つです。

 

「交響曲第3番」の完成後の1804年から「第5番」の作曲に取り掛かっていますが、その後「ピアノ協奏曲第4番」「交響曲第4番」「ヴァイオリン協奏曲」の作曲に時間を取られて一時中断されています。

 

1807年から再び取り組まれ1808年の春に完成しました。初演は1808年12月22日、テアター・アン・デア・ウィーンにて、ベートーヴェン作品による音楽会で作曲者自身の指揮で行われました。

 

第1楽章の曲頭で奏される「タタタターン」の有名な音型は、運命のモティーフとして広く知られていますが、このモティーフは「交響曲第5番」にのみ用いられているものではなく、ベートーヴェンの他の作品や他の作曲家の作品にも使用されています。

 

それ自体としてはごく一般的なモティーフですが、ベートーヴェンがこのモティーフを使用する場合、そこにある種の独特な意味合いが認められるのも事実です。

 

この動機を利用した作品には、同時期に作曲された「ピアノ協奏曲第4番」「熱情ソナタ」があり、初期の作品では「選帝候ソナタ」の第2曲の一部にこのモティーフが用いられています。

 

さらに「ピアノソナタ ハ短調」Op.10-1の終楽章によって、明確に「第5番」が予告される形で現れていて、この「ピアノソナタ ハ短調」Op.10-1や「熱情ソナタ」に見られるような、構築性が強く烈しいパトスに貫かれた作品に用いられています。

 

このことから「交響曲第5番」にも「英雄」に聴かれるような、高揚していくパテティックな情緒が込められていると言え、第1楽章はこのモティーフの展開によって構成されていて、歌謡的な第2主題においても、この基礎モティーフを旋律化することによってもたらされています。

 

「タタタターン」と均一のリズムで刻まれるモティーフ自体、極めて烈しい内的集中力を孕むものであり、これが仮に緩いリズムであれば、楽曲全体にみなぎる構築感も損なわれていたことでしょう。

 

 

 
  







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