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交響曲第6番 ヘ長調 Op.68 「田園」 第1楽章

 

 

人間の感情の表現を描写した美しく可憐な交響曲

 

『交響曲第6番ヘ長調』Op.68「田園」は、1807年から1808年にかけて作曲された6番目の交響曲で、ベートーベン自身によって「田園」の標題が付けられています。

 

初演は1808年12月22日、テアター・アン・デア・ウィーン劇場にて、ベートーヴェン作品による音楽会で作曲者自身の指揮で行われました。

 

ロプコヴィッツ侯爵、ラズモフスキー伯爵に献呈され、1809年5月に管弦楽パート譜、1826年5月に総譜が共にライプツィヒのブライトコプフ・ウント・ヘルテル社より出版されました。

 

9曲あるベートーヴェンの交響曲において唯一の5楽章で構成され、第3楽章以降の3つの楽章が連結されていて、また各楽章に標題が付けられており、後世の標題音楽の先駆を成す作品として評価されています。

 

各楽章の標題

第1楽章 田舎に到着したときの愉快な感情の目覚め
【Erwachen heiterer Empfindungen bei der Ankunft auf dem Lande】

 

第2楽章 小川のほとりの情景
【Szene am Bach】

 

第3楽章 田舎の人々の楽しい集い
【Lustiges Zusammensein der Landleute】

 

第4楽章 雷雨、嵐
【Gewitter und Sturm】

 

第5楽章 牧歌 嵐の後の喜ばしい感謝の気持ち
【Hirtengesänge – Frohe und dankbare Gefühle nach dem Sturm】

「標題音楽」とは、音楽外の想念や心象風景を聴き手に喚起させることを意図して、情景やイメージ、気分や雰囲気などを描写した楽曲のことを指し、対義語には「絶対音楽」があります。

 

これらの標題は楽譜以外にも認められ、1808年12月17日付『ウィーン新聞』に掲載された初演演奏会の予告には、「田舎の生活の思い出」という副題が見られます。

 

ベートーヴェンが使用していたスケッチ帳にも同様の記述があり、「性格交響曲(Sinfonia caracteristica)あるいは田舎の生活の思い出」とされ、「シンフォニア・パストレッラ」は音による絵画的描写ではなく、感情の表現であることが強調されています。

 

性格的表出をとることによって、この作品は現実を超えたところの理想的な世界に関わっていき、徹底した動機展開による統一的な楽曲構成法という点で、前作の「交響曲第5番」と共にベートーヴェン作品のひとつの究極を成す作品になっています。

 

第1楽章は、ソナタ形式の「田舎に着いて起る、晴ればれとした気分の眼ざめ」の標題音楽で、空虚五度(第3音を省く和音)に乗ってヴァイオリンが第1主題を奏し、第2主題は分散和音を活用した下降型で、これもヴァイオリンによって提示されます。

 

 

 
  







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