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エチュード第24番 ハ短調 Op.25-12 《大洋》

 

 

エチュードの最後を飾る壮大で堂々たる名曲

 

エチュード第24番は『大洋』という俗称で知られ、12の練習曲Op.25の最後を締め括る力強い作品です。

 

Op.25-12が作曲された1835年のショパンは体調が優れない時期で、10月にパリに帰る途上で倒れ吐血するほどの病状を抱えていました。

 

ショパンの病状は1835年の暮れ頃から特に悪化し、12月にはショパンが重体という噂が流れ、故郷のワルシャワでは「ショパンが死んだ」とまで囁かれるほどでした。

 

ショパンはパリへ帰る途中のドレスデンで、ワルシャワ時代に親交のあったポーランド人貴族のヴォジンスキ伯爵一家と出会います。

 

一家と再会したショパンは、大きくなって魅力的になっていた娘のマリアに恋をしてしまいます。マリアとは故郷のポーランドに居た頃に面識があり、当時11歳だったマリアは16歳になり知的で芸術の才に優れる魅力的な女性になっていました。

 

翌年の1836年9月、ショパンはドレスデンに行きすぐに彼女にプロポーズし、マリアはその求婚を受け入れました。

 

しかし、マリアがまだ若かったことやショパンの病状のこともあり、この結婚は無期限延期となり、最終的には完全な破談となってしまいました。

 

Op.25-12『大洋』に描かれる重苦しさは、体調が優れない時期の苦境の反映を思わせ、時折り見せる穏やかな部分は、マリアの存在が大いに影響したであろうと考えられます。

 

同じハ短調からハ長調と言えばベートーヴェンの『運命』を思い起こしますが、全体としてのハ長調のスケールの大きな終結からは、ショパンの生きることへの希望や決心が感じられ、壮大で堂々たる意欲を感じさせる力強い作品です。

 

Op.25-12『大洋』は、両手でオクターヴの速いアルペジョを最後まで一息に続けていくという、ピアニストにとっては過酷とも言える楽曲です。

 

Op.25-11『木枯らし』の陰惨ともいえる情熱の発露の後だけに、この曲を上手く引き上げると、実に輝かしく壮大な気分に聴き手を誘い込めることでしょう。

 

練習課題は俊敏な両手のポジション移動で、両手のアルペジョがうねるように延々と続く中に、美しいコラール風旋律があたかも水中に見出されるかのように聞こえてきます。

 

 

 
  







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