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《ベルガマスク組曲》より 3. 月の光【ドビュッシー】~音楽作品 名曲と代表曲

 

 

自由な和声や旋律世界を築き上げた最高傑作

 

『ベルガマスク組曲』は1890年頃に作曲されたピアノ独奏曲で、親しみやすい曲想で広く知られています。

 

「前奏曲」「メヌエット」「月の光」「パスピエ」の4曲より構成され、中でも第3曲「月の光」は最も有名な曲の一つです。

 

この「月の光」は、イギリスの音楽家レオポルド・ストコフスキーによってオーケストラ用に編曲され、ディズニー映画「ファンタジア」で使用されました。

 

1890年頃に作曲され1905年に改訂版が出版された、ドビュッシーの初期の作品であり、和声法や旋律の感覚およびピアノの書法に先人の影響が見られ、程良くロマン派の香りも漂います。

 

当初、ドビュッシーは『仮面』および『喜びの島』をこの『ベルガマスク組曲』の中に加えようとしていましたが、出版社の都合でそれぞれ単独で出版されました。

 

ドビュッシーは、1884年にフランスの奨学金付留学制度「ローマ賞」の第一等を受賞し、政府から援助を得てイタリアのローマへ1885年から2年間留学しています。

 

留学後に帰国して数年後に作曲された「ベルガマスク組曲」ですが、「ベルガマスク」のタイトルの由来については、ドビュッシーが好んでモチーフにしていたフランスの詩人ヴェルレーヌの詩集、「艶なる宴」の一篇「月の光」に見られる「bergamasque」から用いられたと言われています。

 

曲の内容自体には特にイタリア的なものは表現されていませんが、この「bergamasque」という言葉自体は、イタリア北部のベルガモ地方に由来している言葉です。

 

イタリア北部で生まれたコメディア・デラルテ及びアレルッキーノは、現在のピエロの起源で、ヴェルレーヌの詩の中では、仮面の下に悲しみを隠して道化を演じる悲しいピエロ的な振る舞いの象徴として「bergamasques」が用いられています。

 

 

 
  




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