月の光 (ベルガマスク組曲 第3曲) [管弦楽版]【ドビュッシー】~音楽作品 名曲と代表曲
ロマンティックで魅力的な音楽映画の名作
ベルガマスク組曲は以下の4曲から構成されています。
特に第3曲「月の光」は親しみやすい曲想で知られ、ドビュッシーの作品の中でも最も有名であり、単独での演奏機会も多い楽曲です。
第1曲 「前奏曲」【Prélude】
ヘ長調、Moderato、4分の4拍子。
冒頭部分は旋律と低音が反進行する形で進行し、中間部ではエオリア旋法(教会旋法の一つ)を用いて書かれています。
第2曲 「メヌエット」【Menuet】
イ短調、Andantino、4分の3拍子。
冒頭部分のスタッカートを中心とした軽快な主題は、ドリア旋法(教会旋法の一つ)を用いて書かれています。
第3曲 「月の光」【Clair de Lune】
変ニ長調、Andante très expressif、8分の9拍子。
優しく切ない曲想の有名な夜想曲で、殆どピアニッシモで演奏されています。中間部の優雅な旋律は、ミクソリディア旋法(教会旋法の一つ)が用いられています。
第4曲 「パスピエ」【Passepied】
嬰ヘ短調、Allegretto ma non troppo、4分の4拍子。
バロック舞曲によっている終曲で、パスピエは一般に4分の3拍子ですが、この楽曲は4分の4拍子で書かれています。
1940年公開のディズニー映画『ファンタジア』は、ミッキーマウス映画によってその名を知られていたウォルト・ディズニーが、ミッキー映画と異なる芸術的な作品を創り上げようと、指揮者ストコフスキーと共同して完成させた音楽映画の名作です。
ストコフスキー編曲によるオーケストラ版『月の光』は、ディズニー映画『ファンタジア』で知られ、ストコフスキーは色彩感豊かな管弦楽アレンジで映画用の音楽を完成させました。
ベルガマスク組曲の1曲としてあまりに有名なドビュッシーのこのピアノ曲を、大変ロマンティックで魅力的なものへと作り変えました。