組曲《動物の謝肉祭》から 第1曲 『序奏と獅子王の行進曲』【サン=サーンス】~音楽作品 名曲と代表曲
それぞれの動物の生態が音で生き生きと描かれている組曲
『動物の謝肉祭は』51歳のサン=サーンスが、1886年に旅行先のオーストリアのクルディムという町で、友人のルブーク(チェリスト)が主催する謝肉祭の音楽会のために作曲されたもので、同年3月9日に初演されました。
音楽のユーモアを代表する作品の一つで、それぞれの動物の生態が音で生き生きと描かれている作品です。
諧謔と諷刺に満ち溢れている組曲で、いかにもフランスの作曲家の手になるものと思わせるような作品で、耳に親しみやすく愉快な気分にさせられる音楽です。
そしてサン=サーンスの鋭敏な感覚から生まれた見事な描写力が、この作品では特に際立っており、それぞれの動物の生態が音で生き生きと描かれています。
『序奏と獅子王の行進曲』は、2台のピアノと弦楽合奏によるもので、ピアノのトレモロの序奏で始まり次いで行進曲となり、弦にライオンの主題が現れます。そして低弦のユニゾンによるライオンの咆哮で終わります。