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組曲 「ペレアスとメリザンド」 Op.80より 第3曲 “シシリエンヌ”

 

 

 

唯一ケクランのアレンジのまま使われているシシリエンヌ

 

『ペレアスとメリザンド』は1898年に作曲された劇付随音楽で、現在では組曲による演奏が一般的となっています。

 

「シシリエンヌ」はこの『ペレアスとメリザンド』の劇付随音楽から、フォーレ自身が選んだ組曲の中の1曲です。

 

19世紀の間「シシリエンヌ(シチリアーナ)」による有名な曲は殆ど生まれませんでしたが、世紀の変わり目にフォーレによって、チェロとピアノのための《シシリエンヌ ト短調》が作曲されました。

 

モーリス・メーテルリンクの戯曲『ペレアスとメリザンド』を英訳して上演するために、イギリスの女優パトリック・キャンベルはフォーレに音楽を依頼しました。

 

パリ音楽院での授業や、マドレーヌ寺院でのオルガニストとしての仕事などに追われていましたが、フォーレはこの依頼を引き受け僅か1ヶ月間で作曲し、オーケストレーションは弟子のシャルル・ケクランに委ねました。

 

1898年6月21日、ロンドンのプリンス・オブ・ウェールズ劇場で英訳による上演が行われ、音楽はフォーレ自身の指揮によって行われました。

 

その後フォーレは『ペレアスとメリザンド』の付随音楽から、「前奏曲」「糸を紡ぐ女」「メリザンドの死」の3曲を選んで管弦楽用の組曲とし、組曲版の初演は1901年2月3日、カミーユ・シュヴィヤール指揮コンセール・ラムルー管弦楽団によって行われました。

 

組曲版はフォーレの理解者であり、当時盛んだったサロンの主催者でもあるエドモン・ド=ポリニャック公爵夫人に献呈されました。

 

その後、さらに「シシリエンヌ」「メリザンドの歌」の2曲を加えて5曲編成とし、現在ではこの組曲が一般的に演奏されますが、「メリザンドの歌」のみが声楽入りの楽曲であるため、この曲を除いた4曲構成の演奏もよく見られます。

 

 

 
  




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