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ヴァイオリンソナタ イ長調 第1楽章

 

 

時代の潮流に流されない堅実なフランクの最高傑作

 

「ヴァイオリンソナタ イ長調」は、1886年に作曲されたヴァイオリンとピアノのためのソナタで、フランス系のヴァイオリンソナタの最高傑作と言われています。

 

ベルギーで生まれフランスで活躍したフランクは、ただ単に優れた作品を残したというだけではなく、地道な教育活動を通して、ヴァンサン=ダンディを始めとする多くのフランスの作曲家たちに強い影響を与えました。

 

フランクの門下生を意味する「フランキスト」という言葉が生まれ、今日まで用いられていることは、彼の栄光を物語るものであると言えます。

 

そうしたフランクの業績の中でも忘れてはならないものに室内楽があり、当時のドイツとは異なり、フランスでは室内楽はあまり人気のある分野ではなく、優れた室内楽作品が創造されることは稀の時代でした。

 

そう言った状況にあって、フランクは若い頃から室内楽に取り組んだことで、その晩年には大いなる成果を上げることが出来たのです。

 

「ピアノ五重奏曲へ短調」「弦楽四重奏曲ニ長調」、そして「ヴァイオリンソナタ イ長調」は、この分野で燦然と輝く傑作であると言えます。

 

中でも「ヴァイオリンソナタ」は素晴らしく、この一作だけでもフランクは音楽史上に残っていたとされる作品です。

 

典型的に晩成タイプの作曲家であったフランクの名作・傑作は、殆どが彼の晩年に集中していて、この「ヴァイオリンソナタ」が作曲されたのも、フランクが64歳の時の1886年のことです。

 

この作品は、フランクと同じベルギーのリェージュに生まれた同郷の後輩で、名ヴァイオリニスト兼作曲家のウジェーヌ・イザイの結婚祝いとして作曲され献呈されました。

 

初演は1886年ブリュッセルにて、献呈されたウジェーヌ・イザイと、ボル・デ・ペーヌ夫人のピアノ伴奏によって行われました。

 

 

 
  




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