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「ロメオとジュリエット」組曲第2番 Op.64ter より

 

 

怪しいリズムと旋律が魅力のバレエ音楽

 

バレエ組曲 《ロミオとジュリエット》 No.2 より「モンターギュー家とキャピュレット家」Op.64terは、プロコフィエフが45歳の時の作品で、1936年に全曲が完成しました。

 

シェイクスピアの『ロメオとジュリエット』は、ポピュラーな名作で多方面において多大な影響を与え続けていますが、プロコフィエフのバレエ音楽《ロメオとジュリエット》もまた、その名原作からの影響を受けた作品の一つです。

 

プロコフィエフは、他にも《シンデレラ》や《石の花》などを始めとする幾つかのバレエを作曲していますが、この《ロメオとジュリエット》が特に名高く、彼の独特な魅力が詰まった作品であると言えます。

 

プロコフィエフ自身は、作曲完成後に演奏会用の組曲版を手掛けて計3つの組曲を作り、さらにピアノ独奏用の編曲版も出していることから、この作品に対するプロコフィエフの愛着と自信のほどが覗えます。

 

プロコフィエフの作品に共通するリズムの面白さは、ここでも効果が存分に表れていて、傑出した作曲能力が遺憾なく発揮されています。

 

プロコフィエフの音楽には、伝統と個性が交じり合った他にはない独特の魅力があり、彼の効率の良いオーケストレーションは、表現対象となるものと距離を的確に保ちつつ、決してのめり込んだりすることなく、斬新で且つ大胆に全てが描き出されています。

 

プロコフィエフはオペラ、交響曲から室内楽曲、独奏曲などに至る幅広い分野に数多くの作品を残しましたが、そのいずれにおいても対外的な要請などと巧みに折り合いをつけていく様は実に見事と言えます。

 

プロコフィエフは、革命政権を嫌って一時祖国を捨てアメリカに亡命し、その後も幾多の変遷を経て帰国(1834年)したというキャリアの持ち主です。

 

ソヴィエト政権下でのプロコフィエフの立場はかなりデリケートなものでしたが、プロコフィエフはそんな状況下にあっても怯まずに、持ち前のクレヴァーさを発揮して難局を乗り切り上手く世を渡って行ったのです。

 

 

 
  




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