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MIDI [Musical Instrument Digital Interface]

 

MIDIは1982年に設定された世界統一規格で、電子楽器が飛躍的に普及し発展する基盤となりました。

 

シンセサイザー、リズム・マシン、シーケンサー、コンピューターなどの演奏情報を相互に伝達します。

 

 

 

MIDI規格

 

送受信のための標準的なインターフェース回路とデータ・フォーマットを定義し、MIDI規格に対応した機器はトランスミッターとレシーバーの一方または両方を備えます。

 

接続には5ピンのDINコネクターを使用し、MIDI規格の機器は一般にMIDIイン/アウト/スルーの3つの端子を装備しています。またMIDIケーブルの長さは、不具合やトラブル防止の意味合いで15m以内が望ましいとされています。

 

MIDI情報は8ビット構成の複数バイト・メッセージで、各メッセージはその種類を示すステータス・バイトとデータ・バイトで構成されます。

 

メッセージはチャンネル・メッセージとシステム・メッセージに区分され、チャンネル・メッセージはさらにボイス・メッセージとモード・メッセージに分けられます。

 

これに対してシステム・メッセージは、MIDIチャンネル指定はなく、MIDIシステム全体に共通する内容のものです。

 

システム・メッセージは、さらにシステム・エクスクルーシブ、システム・コモン、システム・リアルタイム・メッセージに分けられます。

 

 

①ボイス・メッセージ

 

通常の演奏情報は、すべてボイス・メッセージに定義されています。

 

  • ノートオン/オフ…鍵盤を「押す」「離す」に相当
  •  

  • コントロール・チェンジ…モジュレーション・ホイールやペダルなどの様々な操作子についての情報を送信
  •  

  • プログラム・チェンジ…音色の切替
  •  

  • ピッチ・ホイール・チェンジ…シンセサイザーに欠かせないべンド情報を送信

 

アフタータッチもボイス・メッセージに含まれ、アフタータッチには鍵盤ごとに情報を出力するポリフォニック・キー・プレッシャーと、全体に効果を与えるチャンネル・プレッシャーがあります。

 

②モード・メッセージ

 

MIDIには4つのモードがあり、ポリ/モノ・モード、オムニ・オン/オフの組み合わせで決定される4つのモードです。

 

オムニ・モードとは、MIDIチャンネルを認識するかしないかの区別で、オムニ・オンの場合はチャンネルを認識します。

 

MIDIには1~16ch(チャンネル)あり、オムニ・オンの場合は接続する機器のMIDIチャンネルが一致しないとデータは転送されません。

 

4つのモードの中で、モード3が一般的でモード4が特殊なものにあたります。モード4では1台のポリフォニック・シンセサイザーが、モノフォニック・シンセサイザー数台分の役割を担い、複数の異なったチャンネル・メッセージを受信します。

 

③システム・エクスクルーシブ・メッセージ

 

IDコードを登録したメーカー専用のメッセージ。ステータス「FO」と「EOX(エンド・オブ・エクスクルーシブ)」の間に挟むように、任意の量のデータを組み込んで送信することができます。

 

メーカー独自の情報(音色パラメーターやシーケンス・データなど)は、全てこのシステム・エクスクルーシブ・メッセージで送信されます。

 

なお、IDの「7E」にはノン・リアルタイム、「7F」にはリアルタイムのユニバーサル・エクスクルーシブが割り振りされ、サンプル・ダンプ・スタンダードやMIDIタイム・コードなどが定義されています。

 

④システム・コモン・メッセージ/システム・リアルタイム・メッセージ

 

システム・コモン・メッセージとシステム・リアルタイム・メッセージによって、リズム・マシンやシーケンサーの制御が行われます。

 

通常はソング・セレクトで演奏プログラムを選択し、ソング・ポジション・ポインターで任意の小節を指定しスタートさせます。(1ビート=6MIDIクロック)

 

「FA」…スタート「FC」…ストップ「FB」…再スタート。「FB」はMIDIクロックとも呼ばれ、タイミングの管理に使用されます。

 

システム・リアルタイム・メッセージは優先度が高く、他のメッセージの間に割って入ってくることもあり、常に他のメッセージに優先して送信・処理されます。

 

その他のメッセージとしては次のようなものがあります。

 

  • チューン・リクエスト…アナログ・シンセサイザーのオシレータを自動的に再チューニングを行うよう指示
  •  

  • アクティブ・センシング…ケーブルの断線によるトラブルを防ぐ
  •  

  • システム・リセット…初期状態に戻す
  •  

  • クウォーター・フレーム・メッセージ「F1」…SMPTEと同様に時/分/秒/フレームでアドレスを管理

 

またMIDI規格が統一された後に、複数の拡張規格が承認され、RP(Recommended Practice)の名称で承認された拡張規格を呼んでいます。

 

RPには「スタンダードMIDIファイル」「GM」「MIDIショーコントロール」「MIDIマシン・コントロール」「MIDIタイムコード」「ファイルダンプ」などが含まれています。

  




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