音楽用語 【マ】
音楽用語 |
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間 |
読み方 |
〔ま〕 |
解説 |
日本音楽における時間概念の用語。概ね西洋音楽のリズム感覚に該当する言葉ですが、拍と拍との時間的間隔を指す場合や休止部分の音価を指す場合など、細かく言えば西洋のリズムの考え方とは異なっています。要するに「間をもつ」「間がのびる」「間をとる」「間をもたせる」などと使用し、拍そのものやテンポを意味する使い方まで多様な意味を含みます。 |
音楽用語 |
マウスピース |
外国語表記 |
〔英:mouthpiece〕 |
解説 |
管楽器で直接口を当てる歌口、吹口。 |
音楽用語 |
膜鳴楽器(まくめいがっき) |
外国語表記 |
〔英:membranophone〕 |
解説 |
膜面が振動することによって音が鳴る楽器の総称。奏法としては、打つ、擦る、気流によるものなどがあります。(例:ティンパニ、太鼓、羯鼓) |
音楽用語 |
マザーグース |
外国語表記 |
〔英:Mother Goose〕 |
解説 |
800~1000以上とも言われるイギリスの伝承童謡集。イギリスではNursery Rhyme(ナーサリー・ライム)という呼び方が一般的です。フランスのペローの童話集『がちょうおばさんのお話』(1697年)がイギリスで有名になり、伝承童謡のことをマザーグースと呼ぶようになりました。 |
音楽用語 |
マザリング |
外国語表記 |
〔英:mothering,maternal care〕 |
解説 |
乳児に対する母性的愛撫のこと。精神分析学の観点から特にスキンシップが重視されています。マザリングの欠如は、その後の子供の成長過程にて心理的発達障害を引き起こすとされています。 |
音楽用語 |
マズルカ |
外国語表記 |
〔ポーランド:mazurka〕 |
解説 |
ポーランドの舞曲で中庸の速度の3拍子。度々2拍目または3拍目に強いアクセントを置きます。19世紀にヨーロッパの主要都市に広まりましたが、ショパンによって芸術音楽に導入され、ショパンの場合には民族的な旋法と結合していることが多いです。その後グリンカ、チャイコフスキー、シマノフスキ等によっても作曲されました。 |
音楽用語(関連) |
マターナル・デプリべーション |
外国語表記 |
〔英:maternal deprivation〕 |
解説 |
ボウルビィの用語。乳幼児が母性的養育を喪失すること。乳幼児と母親(母親役を務める人も含む)との関係が、親密且つ満足した状態で継続することは乳幼児の精神衛生の基礎であり、この母性的養育が喪失すると乳幼児の心身発達の上で深刻な弊害があるということです。 |
音楽用語 |
魔弾の射手 |
外国語表記 |
〔独:Der Freischutz〕 |
解説 |
1821年初演で全3幕。30年戦争の直後のボヘミアの森に囲まれた農村が舞台で、キントのドイツ語台本による作品。序曲、『狩人の合唱』が有名。また、メンデルスゾーンが「ロマン主義管弦楽の武器庫」と賞讚したように、独創的な管弦楽法が表現されています。 |
音楽用語 |
マーチ |
外国語表記 |
〔英:march〕 |
解説 |
行進曲。2拍子の行進のリズムを持ち、軍隊的性格のものと儀式的性格のものとがあります。いずれも16世紀の頃より芸術音楽として作曲されるようになりました。また近代では、バレエやオペラで舞踏会の入場などにも用いられています。メンデルスゾーンの『真夏の夜の夢』の「結婚行進曲」、ベートーヴェンの『交響曲3番英雄』第2楽章、及びショパン『葬送行進曲』、シューベルト『軍隊行進曲』など。さらに2拍子ではないマーチもありますが、それらは性格的楽曲としてマーチ風に作曲されたものです。 |
音楽用語 |
魔笛 |
外国語表記 |
〔独:Die Zauberflöte〕 |
解説 |
1791年初演で全2幕。シカネーダーのドイツ語台本による作品。舞台は古代エジプト、イシスとオシリスの神殿付近。王子タミーノが夜の女王の娘パミーナを救い出すまでの物語。愉快な鳥刺しパパゲーノなども登場します。フリーメーソンの理念が反映された作品とも言われています。序曲、アリア『おいらは鳥刺し』『夜の女王のアリア』『パ・パ・パの二重唱』などが有名。 |
音楽用語 |
マドリガル |
外国語表記 |
〔英:madrigal〕 〔伊:madrigale〕 |
解説 |
14世紀のマドリガルは、2連または3連の3行詩の節に2行のリトルネロ(反復句)が付される田園詩や恋愛詩に作曲した声楽曲です。音楽は各節で反復され、リトルネロでは別の音楽になるのでAABまたはAAABとなります。14世紀後半に廃れたこのマドリガルとは無関係に16世紀のマドリガルが生まれ、これは貴族社会にふさわしい芸術的な通作形式(各節の音楽が異なる)のもので、歌詞の内容表現のために特定の音形、和声進行、半音階法を使用しました。主要な作曲家にはL.マレンツィオ、ジェズアルド、モンテヴェルディ等がいます。エリザベス朝のイギリスでもダウランド、ギボンズ等によって英語のマドリガルが作曲されました。 |
音楽用語 |
マニフィカト |
外国語表記 |
〔羅:magnificat〕 |
解説 |
「あがめ奉る」の意味。ルカ伝第1章第46~55節に基づく聖母のカンティクムの冒頭の言葉で、晩課で必ず歌います。J.S.バッハの作品が有名。 |
音楽用語 |
マニュアル |
外国語表記 |
〔英:manual〕 |
解説 |
①手動で ②オルガンの手鍵盤 ③機械等の取扱い説明書、教本、規範 |
音楽用語 |
マラカス |
外国語表記 |
〔西:maracas〕 |
解説 |
ラテン・パーカッションの一つで、瓢箪の一種のマラカの実を乾燥させ、中に種を残して空洞にしたもの。中南米音楽で用いられる打楽器で両手に持って振り、中の種で音を出します。通常は高低になっている2個1組で、これを振って音を出すので「マラカス(maracas)」と複数で呼ばれます。 |
音楽用語 |
マラゲーニャ |
外国語表記 |
〔西:malagueña〕 |
解説 |
スペイン東南部、マラガ地方の民謡、舞曲でファンダンゴから派生しました。3拍子でギターで伴奏されます。 |
音楽用語 |
マリンバ |
外国語表記 |
〔各国共通:marimba〕 |
解説 |
アフリカ起源の打楽器で木琴の一種。鍵盤状に配列された木製の音板を、両手に持ったマレットで叩いて演奏します。音板の下に共鳴管が取り付けられているため豊かな音が得られます。 |
音楽用語 |
マルカート |
外国語表記 |
〔伊:marcato〕 |
解説 |
1音1音をはっきり奏すること。marc.と略記。marcatoを極めて強調する場合=〔伊:marcatissimo〕。例→チャイコフスキー『弦楽セレナーデop.48』冒頭。 |
音楽用語 |
マルチ・トラック・レコーディング |
外国語表記 |
〔英:multi track recording〕 |
解説 |
1つのテープやディスクなどの媒体に、複数のトラックに分けて録音すること。それぞれのトラックは全て個別に再生・録音ができます。 |
音楽用語 |
マレット |
外国語表記 |
〔英:mallet〕 |
解説 |
マリンバ、シロフォンなどの鍵盤打楽器を演奏するための「撥(ばち)」。細い棒の先に毛糸やフェルトを球状に巻いたもので、材料は他に木、ゴムなど様々です。 |
音楽用語 |
マンドリン |
外国語表記 |
〔英:mandolin〕 〔独:Mandoline〕 〔仏:mandoline〕 〔伊:mandolino〕 |
解説 |
イタリア起源の撥弦楽器。イチジクを半分に割ったような形で指板にはフレットが付けられています。ヴァイオリンと同し調弦ですが、弦は1音につき2本、全部で8本張られ、右手に持ったピックではじいて演奏します。マンドリン属には他に、マンドーラ、マンドロンチェロなどがあります。 |
音楽用語 |
マンハイム楽派 |
外国語表記 |
〔英:Mannheim school〕 |
解説 |
18世紀中頃から後期にかけて、ドイツ西南部マンハイムを中心に活動した楽派で、前古典派に属します。作曲家ヨハン・シュターミツを中心として、息の長いクレッシェンド、急激なfやff、アレグロ、プレストなどの目覚ましい速度、一気に駆け上がり打ち上げ花火風と言われる分散和音の主題など、音楽を古典的ダイナミズムの方向へ発展させました。ウィーン古典派へ多大な影響を与えました。 |
音楽用語 |
マンボ |
外国語表記 |
〔西:mambo〕 |
解説 |
1940年代にキューバのペレス・プラドによって考案された中南米のダンス音楽。ルンバにジャズの要素を入れた4分の4拍子の生き生きしたリズムに特徴があります。 |