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ストレスは体だけではなく脳機能の障害をも引き起こす

 

現代において脳の病気である神経症や適応障害、急性ストレス障害、PTSD(外傷後ストレス障害)、うつ病などはストレスによって引き起こされる脳の病気です。

 

 

 

ストレスと脳機能障害

 

ストレス研究の第一人者ロバート・サポルスキーは、ストレスについて次のように述べています。

 

「野生動物は捕食者であるライオンから逃れるのに30年は要しない。しかし人間は30 年ローン、それ以外にも長期にわたる問題を抱えている。これは人間のストレスの残忍さであり、そしてそうしたストレスによるホメオスタシスの長期の混乱が、精神障害を含む様々な病気の危険性を増す」

 

ストレスは体だけではなく脳機能の障害をも引き起こし、例えば記憶を司る海馬は、ストレス時に分泌されるホルモンによって傷つきやすいことがあります。

 

海馬にはコルチゾルと結びつく受容体が数多く存在し、激しい情動を伴うストレスに見舞われると、ニューロンに結合するコルチゾルの量が急増し、細胞は過度に興奮し機能不全を起こすか死滅してしまうと考えられています。

 

PTSDに特徴的な症状として、フラッシュバック現象や感覚鈍麻、神経過敏や過覚醒などがありますが、これらはHPA系の異常、扁桃体や海馬など辺縁系の障害によるものです。

 

また、実際にストレスが海馬の形態に変化をもたらした例も報告されていて、ベトナム帰還兵の中でPTSDの症状を持つ患者を調べたところ、右側海馬の容積がコントロール群およびPTSDに罹患していない人たちと比較して小さかったのです。

 

容積の減少は海馬に集中しており、その割合が大きい人ほど記憶(短期記憶)に障害がありました。鬱(うつ)病や精神分裂病でも海馬が減少することが知られています。

重度のうつ病に罹った患者の海馬の容積は、一般健常者に比べて少なく、また男性の統合失調症患者の場合、年齢が同じ健常者と比較しても海馬と扁桃体の容積が小さいこともわかっています。

 

また、フラッシュバックによってトラウマ状態になっている時の脳の血流変化を、PETなどの画像解析装置で調べた研究では、情動に関わる扁桃体で機能亢進が見られ、逆に自己や他者の認識に関わる内側前頭前皮質では機能不全が起こっていました。

 

がんの診断や治療など、深刻な病気の後に適応障害、うつ病、急性ストレス障害などが起こることがあります。その原因として、過剰なストレスホルモンによって海馬が損傷を受けることが考えられています。

 

このようにストレスは、主として副腎皮質ホルモンの分泌亢進を介して、様々な脳機能の障害を引き起こすことがわかります。ストレスを受けると、脳の神経情報処理系において様々な反応が起こります。

 

ストレスに対する生体の防御システムが作動している間はいいですが、ストレスが過重な場合あるいは薬物のような外的要因、精神病・適応障害のような遺伝的要因のために、ストレス・システムに障害や破綻が起きると、神経障害や精神障害が起きるのです。

 

ストレスに伴うコルチゾルの上昇は、海馬をはじめとする領域での神経細胞死や神経情報伝達機構の破綻を招きます。

 

不安神経症などのストレス性疾患は、大脳辺縁系を中心とした情動回路の過活性が原因だと言われています。

  







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