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確率や偶然性を利用した音楽

 

数学を取り入れた確率論的音楽や、作曲過程に偶然性を取り入れた音楽なども制作されています。

 

論理や偶然に基づく作曲法により音楽を創造し、斬新な作品が生み出されています。

 

 

 

イアニス・クセナキスとジョン・ケージ

 

オリヴィエ・メシアンの弟子であるイアニス・クセナキス(1922-2001)は、フランスの現代音楽の著名な作曲家ですが、建築家としても活躍しています。近代建築の三大巨匠の一人でもあるル・コルビュジェの事務所に所属し、建築と音楽が密接に関連した創作活動を行っています。

 

クセナキスは数学が得意なこともあり、メシアンの助言により数学と音楽とがコラボレーションした楽曲の制作に取り掛かり、図形や確率論的手法を用いて多くの斬新な作品を生み出しました。

 

数学で使用するグラフ図形を利用して、縦軸をピッチ、横軸を時間とみなし音響の変化を綴る形で作曲しています。クセナキスが取り組んだ確率論、ゲームの理論、集合論、群論などの応用は、コンピュータ・ミュージックなどにも影響を及ぼしています。

 

イアニス・クセナキス『エヴリアリ』の自筆譜

 

 

また、音楽に偶然性を取り入れた音楽家ではアメリカのジョン・ケージ(1912-1992)が有名で、1952年に発表された『4分33秒』は代表的な作品で、ピアニストがピアノを弾かずにステージを去るという究極的な音楽です。

 

チャンス・オペレーションと呼ばれる技法を使った作曲手法で、作曲過程に偶然性を導入しています。貨幣を投げて音を決めた『易の音楽』(1951年)なども作曲しています。

ジョン・ケージの音楽へのアプローチは次々とエスカレートし、演奏や聴取の過程に偶然性が関与する不確定性の音楽へと突き進んでいき、それまでの西洋音楽の価値観を覆す偶然性の音楽を創造しました。

 

代表作の『4分33秒』は、今ここで聞こえる音が音楽になるという音楽観を具現化したもので、その場で聞こえてくるあらゆる音で構成された作品です。

 

音は五線譜上にあるとは限らず、足音や咳の音、椅子が立てる音なども偶然に鳴る環境音として取り入れられ、ジョン・ケージが聴衆に聴かせたかったのは、そこで聞こえている全ての音が作品だという事です。

 

「音楽とは音である」というのがジョン・ケージの作曲思想です。

 

『4分33秒』の楽譜

 

  







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