ベース弦の種類と張り方|おすすめベース弦・交換や弦高調整~弦の太さや音と値段
弦の種類
弦の種類にも様々なものがあり、<長さ><太さ><材質><巻き方>など色々な要素がありますが、最も重要なのは長さです。
弦の種類は音に影響してくる要素の一つであり、音色をはじめ弦そのものの寿命の違いやサスティン、滑り具合を含めた感触の違いなど様々な違いがあります。選択の際は実際に試行錯誤を行い、自分に合ったものを選ぶようにします。
エレクトリック・ベースはスティール弦が使用されていて、スティール弦にはプレーン弦とワウンド弦の2種類があり、ベースで用いられているのは太いワウンド弦となります。
長さ
弦の長さはベースのスケールによって異なりますので、所有するベースのスケールのサイズに適合する長さの弦を使用するようにします。
「ミディアムスケール」「ロングスケール」「エクストラロングスケール」といった、スケールのサイズに合わせて弦を選ぶ必要があります。
適合するサイズでないと、弦が届かなかったり余りすぎるといった問題が生じてしまいます。ベースの弦は途中の部分で切断した場合、そこから巻き線がほつれてしまいます。
弦の長さに関しては大が小を兼ねることはありませんので、必ずスケールのサイズに合った長さの弦を選ぶようにしてください。
太さ
ベースの弦の太さをゲージといいミリまたはインチで表され、通常は.045~.105のセットが一般的に用いられています。このゲージにも様々な種類があり、「へヴィーゲージ」「ミディアムゲージ」などと呼ばれたりしますが、多くの場合で数字表記がされていますのでその数字を参照します。
- 1弦=.045
- 2弦=.065
- 3弦=.085
- 4弦=.105
上記の標準的なベース弦のゲージから、1弦が少し細いものや4弦が細いもの、全体的に太いものや細いものなど様々なバリエーションがあります。手始めは標準的なものを使用し、必要がある際に違う太さのものを試してみると良いです。
一般的に太くなるにつれ弦のテンション(張力)がキツくなるため、弾く時の感触は堅く感じられ、音質は図太い音が得られます。反対に細くなっていくとテンションは弱まるため、柔らかい弾き心地になり軽めの音になります。
厳密には使用する弦のゲージを変更した際は、ネックへの負荷が変わってくる為、ネックの調整を行う必要があります。極端に太い弦はネックへの負担が増してしまいます。
材質
材質も様々なものがありますが、一般的に使用されているのはニッケルとステンレスです。最も用いられているのはニッケル弦で、音質と寿命のバランスが良いとされています。
ステンレス弦は反対に寿命が短いというデメリットがありますが、ニッケル弦よりも通りの良い音が出るのが特徴です。
他にはコーティング弦という長持ちに特化した弦もあり、この弦は通常の弦の上に特殊な材料が塗布されています。新品時の音を保つように設計されており、長時間に渡って良い音の持続が得られるので、値段は張りますが決して割高ではありません。
巻き方
弦選びの際の参考として、弦自体の巻き方の構造の違いには次のようなものがあります。
ラウンド・ワウンド |
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フラット・ワウンド |
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ハーフ・ワウンド |
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ハーフ・アンド・ハーフ |
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弦の張り方
①古い弦を外して新しい弦を用意し、穴の後ろ側から弦を通し折り曲げます。
②一度上部に巻き付けて、しっかりと引っ張って緩みを取ります。
③下方向へ順に弛みのないようペグに弦をきれいに巻いていきます。
- 弦を張り終えた後は、ペグを回し弦をよく引っ張ってからチューニングに入ります。
- 弦を巻きすぎた場合、弦が切れてしまう恐れがありますので注意が必要です。
- 弦を手軽に巻き付けるストリングワインダーという便利なグッズもあります。
ストリングワインダー
弦高
弦高は単に弾きやすさの問題だけではなく、音質に影響する要素を秘めています。
楽器それぞれの特性の違いもさることながら、弦の種類の違い(弦のテンションやピックアップとの相性など)、ピックアップ自体の特性の違い、ピックアップの高さの違い(ピックアップと弦との距離)、ブリッジなどのパーツの素材の違いといった様々な要素が絡み合ってきます。
大まかな傾向では、多くの場合に弦高が低めのセッティングでは軽めの音でHiが出やすく、高めのセッティングでは太めの音でLoが出やすいことが見受けられます。
具体的な調整としては、ブリッジ部分の各サドル(駒)の高さを、指板から弦までの距離が均一になるように調整し、この時フィンガーボード表面にはカーブがあるため、外側の1・4弦よりも内側の2・3弦の方が高くなるというのが基本です。
ボディに対して平行に、サドルの高さを均一に揃えてしまうと、外側の1・4弦の弦高が内側の2・3弦の弦高よりも高くなってしまうことになるので注意しましょう。
各サドルは角度を付けずに水平にすることが大切で、弦とフレット、弦とピックアップのそれぞれの間隔が弾きやすさや音色に関与してきますが、それぞれ何ミリという具体的な数値で最適化が図れるわけではありません。
実際にアンプなどで音を出力し、弦のビビリ具合や弾きやすさだけではなく、音色の違いにも視野を広げて自分に合った弦高を見つけてみるのがいいでしょう。