ルネサンス期に生まれた代表的な古楽器
ルネサンス期に生まれた代表的な古楽器は、弦楽器、木管楽器、鍵盤楽器などがあります。その中で、特に有名なものをいくつか紹介します。
リュート
洋梨の形のボディとフレット付きのネックを備えた撥弦楽器です。ルネサンスで最も人気のある楽器であり、ソロやアンサンブルの音楽に使用されました。
中世からバロック後期までの様々な器楽に用いられ、ルネサンス期には世俗音楽の最も重要な楽器となりました。弓奏リュートのレベックや小型リュートのギターンもリュートの仲間です。
ヴィオール属
弓を使って演奏する弦楽器で、ヴィオラ・ダ・ガンバやヴィオラ・ダモーレがよく使われました。現在のチェロやヴァイオリンとは異なり、肩ではなく膝の上で演奏します。
ヴィオラ・ダ・ガンバは、6本または7本の弦とフレットを備えた弓弦楽器です。チェロのように足に乗せて演奏され、柔らかく表現力豊かな音。
ルネサンス・ハープ
古代から存在する弦楽器で、ルネサンス期には多くの声楽曲や合奏曲に用いられました。ゴシック・ハープと呼ばれる細長い形のものが一般的でした。
ショーム
木管楽器の一種で、ダブルリードを持ち、オーボエやバスーンの先祖とされます。ルネサンス期には様々な大きさや音域のショームが作られ、合奏に用いられました。
プサルテリウム
ツィター属の弦楽器で、箱状の胴に弦を張り指やひげきで弾きます。古代ギリシャ・ローマから伝わったとされます。ルネサンス期には三角形や翼型の形をしたものが流行しました。
コルネット
木で作られ革で覆われた管楽器。リコーダーのような指穴と、トランペットのようなカップ状のマウスピースを持っていました。コルネットは、神聖な音楽と世俗的な音楽の両方に使用されました。
テオルボ
2セットの弦を備えた大型のリュートで、1つは通常のリュートの音域用、もう1つは低音用です。テオルボは、特に声楽のソロおよび伴奏楽器として使用されました。
ハーディガーディ
クランクを回して弦をこすって音を出す弦楽器。メロディーの弦やドローンのピッチを変更して、ハーモニーを作り出すキーが付いていました。フォーク音楽やダンス音楽に使用されました。
ヴァージナル
鍵盤を押すと、弦を羽根ではじく楽器です。小型で持ち運びやすく、貴族や王室に愛されました。