チャイコフスキー:交響曲 第5番 ホ短調 作品64 第1楽章

人間的な弱さが各所に描かれたチャイコフスキーならではの魅力

交響曲第5番Op.64は1888年に作曲され、チャイコフスキーの数ある曲中でも交響曲第6番『悲愴』と並ぶ人気曲となっています。

1877年に交響曲第4番を作曲した後、チャイコフスキーは『マンフレッド交響曲』を作曲した以外は、しばらく交響曲の作曲から遠ざかっており、これには疲労や曲想の枯渇感があったとも言われています。

第4番を作曲して以来、チャイコフスキーは主に西ヨーロッパで生活をしていました。1886年にはヨーロッパに演奏旅行し、当地で好評を得たことや、マーラーやリヒャルト・シュトラウス、グリーグなど作曲家との交流が刺激となり、創作意欲を取り戻したと言われています。

1888年3月、ようやく放浪生活にも別れを告げてロシアに帰国し、クリン近郊のフロロスコエ村に新居を構えたチャイコフスキーは、新たな環境の中で創作活動に取り組みます。

最初に取り組んだのがこの「交響曲第5番」で、5月末の6月頃から作曲に着手し、8月26日には曲の完成が報じられていますので、3ヶ月も経たないうちに「交響曲第5番」を完成させました。

48歳になったチャイコフスキーが書き上げた交響曲第5番は、第4番の完成から11年の歳月をおいて作曲されていますので、それだけに「交響曲第4番」での成果が一層深められ、楽曲の全体が有機的に統一されています。

初演は同年11月17日に、ペテルブルグでチャイコフスキー自身の指揮で行われました。聴衆は好意的でしたが、専門家の批評は芳しくなく、「チャイコフスキーは枯渇した」「3つのワルツを持つ交響曲」などと言われましたが、その後は演奏会の度に大好評となり成功作となりました。

「交響曲第4番」が遺作になっていたかも知れない1877年の出来事から、11年を経てもう一度交響曲を聴かせて頂けることは、感謝と共に彼の魂力に敬愛するばかりです。

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