チャイコフスキー:交響曲第6番 ロ短調 作品74 「悲愴」 第2楽章

4分の5拍子という変わったリズムの第2楽章

「交響曲第5番」を書き上げた翌年の1889年秋に、チャイコフスキーは「自分の創作の最後を飾るような雄大な交響曲を書きたい」と自身の手紙に綴っています。

しかし、交響曲となる曲は直ぐには書き上げられず、1891年のアメリカ演奏旅行の帰途、船中で書き始められたスケッチも、交響曲としてはまとまらず『ピアノ協奏曲第3番』に変更されました。

その後、1892年12月のパリ旅行の際に構想された楽想をもとに、1893年2月17日(第3楽章)に作曲に着手し、急ピッチで創作活動が進められ、それから半年後の8月25日にオーケレストレーションまでを完成させました。

初演は同年10月28日、サンクトペテルブルクで、チャイコフスキー自身の指揮により行われました。チャイコフスキー自身は、最終楽章にゆっくりとした楽章を置くなどの独創性を自ら讃え、初演後は周りの人々に「この曲は、私の全ての作品の中で最高の出来栄えだ」と語るほどの自信作でした。

しかし、あまりに独創的な終楽章もあってか初演では当惑する聴衆もいて、大作曲家に対する社交辞令のようなまばらな拍手が起こった程度で反応はいまひとつでした。

リハーサルでも楽団員たちはあまり乗り気ではなく、それを見たチャイコフスキーは酷く落ち込んでしまったほどです。斬新な所も多かったこの第6番は当時、即座に理解できる人は少なかったようで、チャイコフスキーは他の楽曲も含めてあまり初演には恵まれませんでした。

第2楽章は複合三部形式で、変わった4分の5拍子という混合拍子によるワルツで書かれていて、スラブの音楽によく見られる拍子で、優雅でありながらも不安定な暗さと慰めのようなメロディーが交差し、この不安定なリズムが第2楽章に何ともいえない陰影を与えているのです。

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