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組曲《くるみ割り人形》 Op.71aより 第3曲“こんぺい糖の踊り”【チャイコフスキー】~音楽作品 名曲と代表曲

 

 

 

チェレスタによる旋律が印象的な愛らしい小品

 

「くるみ割り人形」は、チャイコフスキーの「三大バレエ音楽」の最後に位置するバレエ音楽の名作ですが、その中からチャイコフスキー自身が演奏会用に8曲をセレクトしたのがこの組曲です。

 

親しみやすくファンタジックな音楽が次々と登場し、チャイコフスキーの美しい踊りの音楽の特色が遺憾なく発揮されています。

 

第3曲の「こんぺい糖の踊り」の原題は「ドラジェの精の踊り」ですが、日本ではドラジェは一般的でなかったためにこの邦題が定着して現在に至っています。ちなみに英語圏では、クリスマスのキャンディーである「シュガープラムの精の踊り」となっています。

 

この第3曲では、当時発明されたばかりであったチェレスタを起用した最初の作品として広く知られ、当初このパートはアルモニカ(天使の声と喩えられた珍しい楽器)のために書かれており、後にチャイコフスキーが旅行先でチェレスタと出会ってから楽器指定を変更したことが明らかになっています。

 

またチャイコフスキーは、チェレスタを先に使われることを防ぐためと言われていますが、初演までチェレスタを使用することは公言しませんでした。

 

パリから楽器を取り寄せる際、モスクワの業者に送った手紙の中に「他の作曲家、特にリムスキー・コルサコフとグラズノフに知られないように」と言う趣旨のことを書き記しています。

 

チェレスタは、小型のアップライトピアノのような形で鍵盤を備えた打楽器です。チェレスタとはイタリア語で「天国のような」という意味で、その名の通り天国のような可憐な音を奏でるので、”こんぺい糖の踊り”にぴったりの音色です。

 

チェレスタ

 

 

 

 
  




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