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牧神の午後への前奏曲 [ ラヴェル編曲 ]

 

 

革新的な語法を備えながらも穏やかな性格を持つ出世作

 

『牧神の午後への前奏曲』は、1892年から1894年にかけて作曲された管弦楽作品で、ドビュッシーの出世作となります。

 

1894年ドビュッシーが32歳の時の作品で、初演は1894年12月にパリの国民音楽協会の演奏会で行われました。この初演は大成功を収め、これによってドビュッシーの作曲家としての名声は一気に確立されました。

 

音楽史上の近代音楽の始まりの分岐点は難しい問題ですが、通常はドビュッシー以降を近代音楽と呼ぶのが定説となっています。

 

19世紀の芸術思潮の主流であるロマン主義に対して、世紀の後半にそこから離脱又はそれを払拭することによって、新しい様式を示す動きが出てくるわけですが、そうした特徴を最初に最も明確な形で示したのがドビュッシーでした。

 

ドビュッシーは、それ以前の音楽からは聴かれなかった全く新しい音と響きの新しい語法を探求し、その創造に成功して一般に「印象主義」の作風を最初に明らかにしたとされる名作が、この「牧神の午後への前奏曲」です。

 

この「牧神の午後への前奏曲」は、フランス象徴派の詩人マラルメ(1848~1898)の名詩「牧神の午後」からその想を得ています。

 

マラルメのこの詩は19世紀フランス詩の最高傑作の一つであり、象徴主義の詩作を代表する作品です。

 

そしてその美学は言葉の持つ音楽性を徹底的に表出することにあり、この詩は音楽の領域に迫る純粋抒情詩の輝かしい出現と言われています。

 

マラルメが主宰する芸術グループ<火曜会>の若い会員だったドビュッシーが、この詩に着目してその音楽化を図ったのは、自然の成り行きだったと言えるでしょう。

 

ドビュッシーは当初、この「牧神の午後」による三部作(前奏曲・間奏曲・終曲)を計画していましたが、結局はこの前奏曲だけが完成されることになりました。

 

マラルメが追求した言葉の音楽性を今度は音楽の側から迫っていて、そしてドビュッシーは見事に成功させたのです。

 

マラルメは「色で表現するよりはるかに強く、私の絵を表現している」と絶賛し、ドビュッシーにとって出世作となっただけではなく、ドビュッシーの代表作として語り継がれる作品となりました。

 

 

 
  







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