交響詩「ツァラトゥストラはかく語りき」(冒頭)
ポピュラーな冒頭部で印象的な交響詩
オルガン、トランペット、ティンパニなどで印象的に開始される、交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』の冒頭部分は、おそらくヨーロッパのクラシック音楽中でも最も有名なものと言えるでしょう。
クラシック音楽以外にも、ポップス歌手のコンサートなどのオープニング・テーマとしてもよく用いられ、映画音楽としても使用され、ニュースなどのBGMやテレビのコマーシャル音楽としても頻繁に耳にします。
『ツァラトゥストラはかく語りき』はR.シュトラウスが32歳の時の作品で、この交響詩は哲学者ニーチェの同名の書物に題材をとって作曲されました。
彼の一連の交響詩の中では第五作目にあたり、ニーチェ自身が「万人向きで、誰にも向かない」と記した書物に、R.シュトラウスはとても感銘を受けていたと言います。