アレクサンドル・スクリャービン 【Alexander Scriabin】 (1872-1915)
アレクサンドル・ニコラエヴィチ・スクリャービン(1872年1月6日 - 1915年4月27日)はロシアの作曲家、ピアニスト。
作曲者自身はフランス語風に Alexandre Scriàbine(もしくは Scriabine)と綴ることを好み、英語では Alexander Scriabin, ドイツ語では Alexander Skrjabin となります。
1900年頃からニーチェ哲学に心酔し特に超人思想に共鳴します。その後は神智学にも傾倒し、この二つから音楽思想や作曲に影響を受けます。
1909年から1910年までブリュッセルに住み、デルヴィルらのベルギー象徴主義絵画に興味を寄せつつ、マダム・ブラヴァツキーの著作にいっそう親しみました。
これにより、自らの芸術を神智学思想を表現するためのものとして考えるようになり、後期の神秘和音を特徴とする作品を残し、それと共に前衛的作曲家として国際的に認められるようになりました。
スクリャービンは《法悦の詩》において調性音楽から離脱しましたが、これはドビュッシーが《前奏曲集 第1巻》においてフランス印象主義音楽の音楽語法を完成させ、またシェーンベルクが《弦楽四重奏曲 第2番》においてドイツ表現主義音楽の開拓に突入したのとほぼ同時期のことでした。
この点をもってスクリャービンは、現代音楽の先駆者の一人と認められていて、スクリャービンは自身が卓越したピアニストであったことから、自然とピアノ曲を数多く作曲しました。