《3つの小品》から 練習曲 嬰ハ短調 Op.2-1
総合芸術の創作に熱意を傾けたスクリャービン
スクリャービンは19世紀後半から20世紀初頭にかけて活躍した、ロシア出身の作曲家・ピアニストで、生後まもなくピアニストであった母親を亡くし、叔母のもとで育てられました。
幼い頃からピアノを学び、一時は軍人を志しましたが、結局はモスクワ音楽院でサフォノフにピアノを学び、タニェエフやアレンスキーに作曲を学びました。
卒業後、演奏活動を続ける傍ら、主としてピアノ曲を中心に創作活動を行いましたが、初期の作品はショパンやドビュッシーの影響の濃い抒情的なものが多く、後になっていわゆる神秘和音に彩られたスクリャービン独自の官能的な世界を築き上げました。
代表作には管弦楽作品として「プロメテウス」「神聖の詩」「法悦の詩」、ピアノ曲として10曲のソナタ、夜想曲、練習曲、前奏曲、詩曲「焔に向かって」などがあります。