ドラムセットの各役割
ドラム・セット〔英:drum set 略:Dr.〕
バス・ドラム(大太鼓)やスネア(小太鼓)、タム・タム、シンバルなど、様々な打楽器を1人の奏者が演奏できるようにまとめた楽器。
一般的にポピュラー音楽や吹奏楽などのリズム・セクションを担当し、ドラム・セットの点数や構成は、奏者や音楽ジャンルによって多岐に渡ります。
ドラム・セット以外の呼称では、ドラム・キット、ドラムスなどとも呼ばれます。
ドラム・セット
バス・ドラム
- ドラムセットの中で際立つように中央に位置するのが「バス・ドラム」で、ドラムセットの中で最も大きいドラムで足下のフットペダルを踏んで叩き、一番低い音を担当しリズム全体を支えます。
スネア・ドラム
- ドラムセットの中で最も使用頻度が高く、重要なドラムが「スネア・ドラム」で、ドラムセットの主役とも言える、リズムを作る上で一番重要な太鼓です。
- 主に中音域を担当し、バス・ドラムと組み合わせてリズムを生み出し、裏面にスナッピーという響き線が付いているのが特徴です。
タムタム
- 主に基本的なリズムの切れ目に入る、フレーズ(フィルイン)に用いられるドラムが「タムタム」で、ドラマーの好みによって数や並べ方が変わります。
フロアタム
- 名前の通りタムタムを大きくしてフロア(床)に置いた形の太鼓で、タムタムより大きい分、音もずっしりと低くなりバス・ドラムに次ぐ低音の太鼓になります。
- セットの中では名脇役といった存在で、音程がつけやすいのでメロディアスなフレーズを叩くのに向いていて、豊富なリズムバリエーションが作れます。
ハイハット・シンバル
- 2枚のシンバルがスタンドにセットされているのが「ハイハット・シンバル」で、スネア&バスドラムと並んで「ドラムセットの御三家」ともなる重要な存在です。
- 2枚のシンバルが上下に合わさった特徴的な形で、足でペダルを踏むことで2枚のシンバルを開閉し、リズムの基本ビートを刻みます。
- これによりドラムセットの中で唯一、自分の意思で音を鳴らしている時間を調整することができ、ビートに表情を持たせることができます。サイズは主に14インチです。
クラッシュ・シンバル
- 主にアクセントをつけるためのシンバルで、「サイド・シンバル」とも呼ばれています。大変派手なサウンドで、曲の出だしや曲中のアクセントに使われるシンバルです。
- ドラマーの好みにもよりますが、セットに座った時に左側に1枚、または左右に1枚ずつあるのが一般的なセッティングです。ライド・シンバルよりも小さくて薄く、16~18インチのサイズがよく使用されます。
ライド・シンバル
- 「トップ・シンバル」とも呼ばれ、アクセント的にも使われますが、ハイハットと同じく主にリズムの基本ビートを刻むのに用いられます。
- クラッシュ・シンバルに比べて、より大きくて厚みがあり、カップと呼ばれる中心部分の形状も様々です。音はクラッシュよりもやや落ち着いた響きになります。