音楽用語 【リ】
音楽用語 |
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リヴァプール・サウンド |
外国語表記 |
〔英:Liverpool sound〕 |
解説 |
1960年代始めにイギリス、リヴァプールに起こった初期のプリティッシュ・ロック。ロックン・ロールにポップな要素を加えたもので、ビートルズがその代表的存在です。 |
音楽用語 |
リコーダー |
外国語表記 |
〔英:recorder, Englisch flute〕 〔独:Blockflote, Schnabelflote〕 〔伊:flauto dolce, flauto a becco, flauto d’echo, flauto diritto〕 〔仏:flute a’ bec, flute douce, flute a’neuftrous〕 |
解説 |
吹き口を含む頭部管、6個の指孔を持つ中部管、小指用の指孔を含む足部管の3部分よ り成るルネサンス・バロック時代の縦笛。材料として木の他に象牙や大理石も使われました。古典派以降はフルートにとって替わられ、20世紀に入ると古楽への関心の高まりから、ドルメッチ等が復元して普及しました。 |
音楽用語 |
リゴドン |
外国語表記 |
〔仏:rigaudon, rigadon〕 〔英:rigadoon〕 |
解説 |
プロヴァンス地方起源の舞曲。ルイ13世時代のフランスで踊られ、その後イギリスで踊られました。リゴドンには特徴的なジャンプ・ステップがあり、第3拍、第4拍から開始することが多いです。バロック時代の組曲中に含まれている他、グリーグの『ホルヴェルク組曲』、ラヴェルの『クープランの墓』にも見られます。 |
音楽用語 |
リズム |
外国語表記 |
〔英:rhythm〕 |
解説 |
音楽の流れを構成する秩序ある運動。拍のアクセントが規則的に置かれるもの(拍節リズム)や、拍のアクセントが不規則なもの(定量リズム)、拍の単位を持たないもの(自由リズム)があります。 |
音楽用語 |
リズム・アレンジ |
外国語表記 |
〔米:rhythm arrangement〕 |
解説 |
リズム・セクションの楽器、ドラム、ピアノ、キーボード、ギター、べースなどに対する編曲のこと。 |
音楽用語 |
リズム・アンド・ブルース |
外国語表記 |
〔米:rhythm and blues〕 |
解説 |
1930年代にアメリカで発生した代表的黒人音楽。ブルースにゴスペル(黒人霊歌)、ニューオーリンズ・ジャズが融合して生まれたもの。後のポピュラー音楽に大きな影響を与えました。→R&B |
音楽用語 |
リズム歌謡 |
読み方 |
〔リズムかよう〕 |
解説 |
歌謡曲の中でもマンボ、サンバ、ボサ・ノヴァ、ワルツ、ロックなどの要素が取り入れられ、リズムが強調されたもの。 |
音楽用語 |
リズム・ギター |
外国語表記 |
〔米:rhythm guitar〕 |
解説 |
リード・ギターに対してバックでリズム・プレイを担当するギター。→サイド・ギター |
音楽用語 |
リズム教育 |
読み方 |
〔リズムきょういく〕 |
解説 |
音楽の基礎教育の一つ。単にリズムのみを抽出してトレーニングすることを指すものではなく、音楽全体の中でリズムを実感し体得していくことを目指しています。 |
音楽用語 |
リズム・セクション |
外国語表記 |
〔米:rhythm section〕 |
解説 |
主にリズム的要素を担当する楽器群のこと。キーボード、ギター、べース、ドラム、ラテン・パーカッションなど。 |
音楽用語 |
リズム・パターン |
外国語表記 |
〔米:rhythm pattern〕 |
解説 |
曲のスタイルごとの各種のリズム形。リズム・セクションが担当します。 |
音楽用語 |
リズム・マシーン |
外国語表記 |
〔米:rhythm machine〕 |
解説 |
ドラムスの各楽器の音を電子的に作ったもの、またサンプリングしたものをメモリーしてある装置。これらの音を組み合わせて様々なリズム・パターンを作ることができます。ラテン・パーカッション、鍵盤打楽器などをメモリーしている機器もあります。 |
音楽用語 |
リチェルカーレ |
外国語表記 |
〔伊:ricercar(e) , ricercata〕 |
解説 |
「探求する」というイタリア語「ricercare」が語源。16,17世紀の多くの器楽曲に対して用いられましたが、多くはフーガの前段階と言える模倣楽曲形式の名称として使われ、16世紀には即興的で自由な様式の器楽曲に用いられることもありました。J.S.バッハの『音楽の捧げもの』中のリチェルカーレは、「古式フーガ」程度の意味です。20世紀になってからは新古典主義のマリピエロ、カゼラ等によっても作曲されています。 |
音楽用語 |
律音階 |
読み方 |
〔りつおんかい〕 |
解説 |
日本伝統音楽の5音音階の一つで、律旋法ともいいます。主に雅楽で用いられます。 |
音楽用語 |
リップ・トリル |
外国語表記 |
〔米:lip trill〕 |
解説 |
→シェイク |
音楽用語 |
リート |
外国語表記 |
〔独:Lied〕 |
解説 |
一般にドイツの芸術歌曲を指します。中世以来、詩と音楽の密接な結合によって独特のリート形式を育んできたドイツ語圏では、ロマン派のシューベルトに至って一挙にピアノ伴奏によるリートが開花します。歌詞にはロマン派の詩人達の詩が用いられ、連作歌曲も数多く作曲されました。ピアノはもはや単なる伴奏ではなく歌の対等なパートナーとなり、情景描写や情緒表現も行います。このジャンルで独特の個人様式を築いたのは、『美しき水車小屋の乙女』『冬の旅』のシューベルト、『詩人の恋』『女の愛と生涯』等のシューマン、ブラームス、、ワーグナー、ヴォルフ、マーラー、R.シュトラウス等です。 |
音楽用語 |
リード |
外国語表記 |
〔英:reed〕 〔独:Zunge, Blatt, Rohrblatt〕 〔仏:anche〕 〔伊:ancia〕 |
解説 |
葦、金属などの小片。多くの木管楽器、パイプ・オルガン、リード・オルガン、ハーモニカなどの発音源となっています。木管楽器のリードには1枚(クラリネットなどのシングル・リード)、または2枚(オーボエ、ファゴットなどのダブル・リード)使うものがあります。 |
音楽用語 |
リード・イン |
外国語表記 |
〔米:lead in〕 |
解説 |
メロディの始めに付けられる短い導入フレーズのこと。 |
音楽用語 |
リードオルガン |
外国語表記 |
〔英:reed organ〕 |
解説 |
19世紀中頃にヨーロッパで発明されたフリー・リード(自ら振動して音を出すリード)を音源とした小型のオルガン。パイプオルガンの代用として使われることが多いですが、音源的にはアコーディオンやハーモニカと同じものです。吹き込み式のものは、足踏みペダルで「ふいご」を動かして空気室の空気を風箱に送り込みリードを鳴らします。 |
音楽用語 |
リード・ギター |
外国語表記 |
〔米:lead guitar〕 |
解説 |
ギター奏者が2人いる場合にメロディ・ソロを担当するギター。リズムを担当するギターはサイド・ギター、リズム・ギターと呼ばれます。 |
音楽用語 |
リート形式 |
外国語表記 |
〔独:Liedform〕 〔英:song form, lied form〕 |
解説 |
「歌謡形式、歌曲形式」という訳があります。歌の単純な形式に由来する名称で、器楽曲の二部形式、三部形式に対して使われます。単純な形では変奏曲の主題、より大きい形では特にソナタの緩徐楽章に多いです。 |
音楽用語 |
リトミック |
外国語表記 |
〔仏:Rythmique〕 〔英:Eurhythmics〕 |
解説 |
リトミックという名称の語源は、ユーリズミックス(英:Eu-rhyth-mics)、ラ・リトミック(仏:La Rythmique)、リトミーク(独:Rhythmik)から由来し、訳語としては「律動的」あるいは「韻律的」という意味。スイスの作曲家エミール・ジャック=ダルクローズ(1865~1950)によって創案された音楽教育方法。音楽のリズムを聴覚だけではなく、視覚や筋肉感覚でも受容して感覚を鋭敏にすることを図った教育法。リズム運動、ソルフェージュ、ピアノの即興演奏の3部門が関連付けられ実践されます。日本には大正時代に演劇や舞踊の教育として入り、その後は幼児教育で重視されました。 |
音楽用語 |
リトルネロ形式 |
外国語表記 |
〔英:ritornello form〕 〔仏:forme ritournelle〕 |
解説 |
イタリア語の<復帰(ritor-no)」>から派生した言葉。反復回帰する部分(リトルネロ)を持つ形式を指しますので、繰り返し回帰する器楽部分を持つ17,18世紀のオペラやアリアはこの形式と言えます。しかし最も典型的なのは18世紀前半における合奏協奏曲や独奏協奏曲の第1楽章の形式であり、ここではトゥッティがリトルネロです。このリトルネロは最初と最後を除き、同一調性でないことがロンド形式とは異なります。 |
音楽用語 |
リハーモニゼーション |
外国語表記 |
〔米:reharmonization〕 |
解説 |
ある曲のオリジナルのコード進行を別なものに変え、曲の雰囲気を変えること。コードを細分化して色彩を与えることが多いですが、その逆の場合もあります。 |
音楽用語(関連) |
リビドー |
外国語表記 |
〔独:Libido〕 |
解説 |
元来はラテン語の「愛欲」という意味で、フロイトによって命名されました。人間の行動の基底となる根源的欲望を指す精神分析学用語。飢えが栄養摂取の衝動を促す原動力であるように、個人が持っているリビドーは量的に一定しており、それがある対象に向かって充填される時に様々な心理的機能が営まれます。フロイトはリビドーを性欲と示し、ユングはリビドーの全てを本能のエネルギーと規定しました。 |
音楽用語 |
リフ |
外国語表記 |
〔米:riff〕 |
解説 |
①「反復句」を意味する英語「refrain」に由来する言葉。ポップス・ミュージックにおいては、アドリブ・ソロを繰り返す部分のフレーズを指す場合が多いです。 ②リフレイン(refrain)の略。 |
音楽用語 |
リフレイン |
外国語表記 |
〔英・仏:refrain〕 |
解説 |
→コーラス |
音楽用語 |
リム |
外国語表記 |
〔英:rim〕 |
解説 |
ドラムの枠のこと。リムをスティックで打つことをリム・ショットといいます。 |
音楽用語 |
リム・ショット |
外国語表記 |
〔英:rim shot〕 |
解説 |
→リム |
音楽用語 |
琉球音階 |
読み方 |
〔りゅうきゅうおんかい〕 |
解説 |
沖縄の伝統的な音階で沖縄音階ともいいます。長音階の第2音と第6音を抜いた五音音階。 |
音楽用語 |
龍笛 |
読み方 |
〔りゅうてき〕 |
解説 |
雅楽で使われる日本の管楽器で竜笛、横笛ともいい、竹製の横笛で2オクターヴの音域を持ちます。シルクロードを伝わりヨーロッパで発展してフルートになったと言われています。 |
音楽用語 |
リュート |
外国語表記 |
〔英・仏:lute〕 〔独:Laute〕 〔伊:liuto〕 |
解説 |
ササン朝ペルシャのバルバットという楽器から派生したリュートは、西洋なしを縦割りにしたような共鳴胴、それにつながる棹に平行に張られた弦をはじいて音を出す撥弦楽器です。16,17世紀にヨーロッパで普及していたリュートは、糸倉が指板から後へ曲がり、響板には美しい響口が付き棹にはフレットがあります。絵画にはプレク トラム(一種の爪)の使用を示すものもあります。16世紀には、最高弦のみ単弦でその他は複弦の11弦、6コース、調弦はGg-Cc-ff-aa-d’d’-g’でした。世紀後半になるとフレットや低音弦が増えることになり、演奏が複雑になった為に人気が衰える原因となりました。 |
音楽用語 |
呂音階 |
読み方 |
〔りょおんかい〕 |
解説 |
呂旋法ともいいます。中国・日本の音階の一つですが、雅楽の日本化の途中で律音階化され実体は形骸化しました。 |
音楽用語 |
臨時記号 |
外国語表記 |
〔英:accidental〕 |
解説 |
曲の途中で音の高さを一時的に変える記号。 |
音楽用語 |
輪唱 |
読み方 |
〔りんしょう〕 |
解説 |
複数の声部が同じ旋律を一定の間隔を置いて歌い始める合唱の形式。英語ではラウンド(round)またはサークル・カノン(circle canon)、ドイツ語ではゲゼルシャフツカノン(Gesellschafts-kanon)と呼ばれます。 |