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管楽器はこんな所で活躍する~管楽器の性格と特徴

オーケストラ

 

 

主な管楽器

フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン、トランペット、トロンボーン(テナー・バス)、チューバ

  • オーケストラの管楽器は通常1パートを1人で担当しますので、重責となりますが有意義があります。
  • 一般的には弦楽器が主体となりますが、管楽器は輝きを足したり、輪郭をとったりなど大切な役割があります。音符の数は比較的少なめで、特にトロンボーンやチューバは少ないことがあります。
  • クラリネットは、一般的に用いられているB♭管以外に少し長いA管も必要となります。
  • 一般的に扱われる楽器以外に、同属の大小の楽器を持ち替えるケースがあります。フルート→ピッコロ、オーボエ→イングリッシュホルン、クラリネット→バスクラリネット、ファゴット→コントラファゴットなど…。
  • ホルンとトランペットは、様々な調性で記された楽譜を移調して読み替える必要があり、楽曲によっては幅広い音域が要求されます。
  • トロンボーンは古典派以降にオーケストラで常時扱われるようになった為、パートがない楽曲が多くあります。チューバもオーケストラで用いられるのがトロンボーン以降になる為、さらにパートが少なくなります。
  • サクソフォンやユーフォニアムなどは、オーケストラでは歴史が浅い為パートがない楽曲が沢山ありますが、近代楽曲の名曲では稀にソロがあります。
  • 古典派から現代に至るまで、有名な作曲家によるオーケストラ作品は沢山ありますので、それぞれの楽曲で輝く管楽器の音色を楽しむことができます。

 

 

 

吹奏楽

 

 

主な管楽器

ピッコロ、フルート、オーボエ、各種クラリネット(E♭、B♭、アルト、バス)、ファゴット、各種サクソフォン(アルト、テナー、バリトン)、ホルン、トランペット(コルネット)、トロンボーン(テナー・バス)、ユーフォニアム、チューバ

  • オーケストラに比べるとパートの人数制限が少ないので、初心者でも取り組みやすいことにあります。
  • 全ての楽器のパートが分け隔てなくあり、曲中での休みの合間も少ないので、どの楽器も取り組み甲斐があります。
  • オーケストラで活躍する弦楽器のヴァイオリンの役割を担っているのがクラリネットで、高音域や速いパッセージが要求されます。
  • オーボエとファゴットの省略化が見受けられることがありますが、楽曲によってはソロを担うことがあります。
  • メロディを担当するのが金管楽器のトランペットですので、パートが多くなるためオーケストラよりも多人数で担当する場合が多いです。
  • 吹奏楽でのフルートのパートは、2~3人対応の楽曲が多いですが、フルートは人気のある楽器のため、1パートを複数で吹くことが多くあります。
  • サクソフォンやユーフォニアムは、オーケストラでは歴史が浅いため用いられることが少ないですが、吹奏楽では反対に大活躍する楽器となります。
  • 吹奏楽でのチューバは、ベースの役割を担い合奏全体を支えているため、複数で担当することが多いです。また、弦楽器のコントラバスが参加するケースもあります。
  • 吹奏楽の楽曲はクラシックに限らず、ジャズやポップスなど様々なジャンルがありレパートリーが広いことにあります。主なレパートリーはアメリカと日本の作曲家のものを始め、ヨーロッパのオリジナル作品も充実しています。

 

 

 

金管バンド

 

主な管楽器

E♭コルネット、コルネット、テナーホーン(アルトホルン)、バリトンホーン、ユーフォニアム、トロンボーン(テナー・バス)、E♭バス、B♭バス

その他の楽器

ティンパニ、パーカッション

  • オーケストラの弦楽器に相当するパートを、全ての金管楽器が役割を担うため、どの楽器も技量を必要としますが取り組み甲斐があります。
  • 各楽器の役割を含め統括された集合体で構成されているので、ハーモニーな音色を生み出しやすいというメリットがあります。
  • 使用する楽譜はオーケストラや吹奏楽とは異なり、英国スタイルの金管楽器の場合、実音のヘ音記号で記されるバストロンボーン以外は、全てト音記号の移調譜で記されます。そのためトランペット奏者が別の楽器に移ったとしても、同じ指使いで演奏することができます。
  • 金管バンドの楽器の中で、ユーフォニアムとコルネットはソロが多いので、技量を披露する機会が多くあります。
  • 金管バンドでは、アルト音域を担当するホルンがいないため、吹奏楽ではアルトホルンと呼ばれたりするテナーホーンが唯一の楽器として、アルト音域の重要なポジションを担っています。
  • 金管バンドのレパートリーは、イギリスを中心に栄え一部のヨーロッパで盛んなこともあり、イギリスを始めヨーロッパの作曲家の作品が多くなります。

 

 

ビッグバンド

 

主な管楽器

各種サクソフォン(アルト、テナー、バリトン)、トランペット、トロンボーン(テナー3本・バス)

その他の楽器

ドラム、ピアノ、ベース、ギター

  • オーケストラとは異なり、演奏をマイクで拾いパフォーマンスを届けることが多いため、ささやくようなニュアンスから迫力あるサウンドまでを伝えることができます。
  • ビッグバンドで一般的に用いられるトロンボーンは、細管のテナートロンボーンですが、オーケストラや吹奏楽で一般的に使用される、太管テナーバストロンボーンで演奏する奏者もいます。サクソフォンとトランペットは、吹奏楽などで使用されるものと同様です。
  • どの楽器奏者にもアドリブソロがありますので、アドリブの演奏技術を磨くと、オリジナルの個性的な表現が可能になります。
  • ビッグバンドでのサクソフォン奏者は、同属のソプラノサクソフォンの他に、フルートやクラリネットの楽器も持ち替えて演奏しなければいけないケースがあります。
  • 高音域を受け持つ華やかな存在のリードトランペット奏者は、楽曲で演奏する高い音を遥かに超える高音域のトレーニングも必要です。
  • トランペットとトロンボーン奏者は、オーケストラで用いられるストレートミュート(弱音器)とは異なる、カップミュートやワウワウミュートなどの様々なミュートが必要になります。
  • ビッグバンドの編成で、20世紀のジャズバンドの多くの名曲が作曲されていますが、ジャズだけではなく様々なポピュラー音楽のアレンジ譜も多くあります。

 

 

 

木管五重奏&金管五重奏

 

木管五重奏

五人編成→フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、ホルン

金管五重奏

五人編成→トランペット2、ホルン、トロンボーン、チューバ

  • 木管金管の主な管楽器で編成される木管五重奏や金管五重奏の他に、管楽器2本によるデュエットやピアノ伴奏付きのソロなど、様々な楽器の組み合わせによるアンサンブルがあります。

 

 

 

金管楽器のホルンがなぜ木管五重奏に?

 

金管楽器のホルンが木管五重奏の編成に入っているのは、木管アンサンブルが盛んだった古典派時代に、常にホルンが木管楽器と一緒に演奏されていたためです。

 

この時代は木管金管という分類はなく、それぞれの楽器の演奏場所の違いの方が重要視されていました。同じ金管楽器でも活躍の場が違い、宮廷の楽器として用いられていたのはトランペットで、教会の楽器として用いられていたのはトロンボーンです。

 

トランペットやトロンボーンは、庶民が娯楽で演奏する楽器ではありませんでしたが、唯一木管楽器と共に庶民の音楽家の楽器として親しまれていたのがホルンなのです。

 

 

 

木管楽器扱いのホルンがなぜ金管五重奏に?

 

木管楽器として扱われてきたホルンが金管五重奏の編成に入っているのは、木管五重奏に習い違う系統の楽器を並べたためです。

 

現代の金管五重奏の編成は古いものではなくその以前は、金管バンドのようにコルネット、アルトホルン、テノールホルン、チューバなど同系列の楽器で編成されているものを金管アンサンブルということが多く、ホルンやトロンボーンなど異なる系列の楽器が加わることは殆どありませんでした。

 

しかし、戦後になり木管五重奏の編成を習うようになり、現代のトランペット、ホルン、トロンボーン、チューバという違う系統の楽器編成に至っています。

  




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