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クラリネットのメカニズム

クラリネット本体

 

 

 

 

ベーム式クラリネット

 

現代で一般的に用いられているクラリネットの大半は、「ベームシステム」と呼ばれるキーのメカニズムを備えるクラリネットですが、ベームフルート開発者のテオバルト・ベームではなく、このシステムを開発したのは、19世紀フランスの楽器製作者ルイ=オーギュスト・ビュッフェとクラリネット奏者のイアサント・クローゼで、後年になってベーム式と呼ばれるようになった経緯があります。

 

元々クラリネットはリコーダーから発展した歴史を持つ楽器で、指使いもリコーダーとほぼ変わらないものでした。ジャーマン式を除いたリコーダーの指使いは、F(ファ)音とC(ド)音が指を交差させなければなりませんが、この複雑な指使いを払拭して、順番に指を上げていくことで音階を演奏できるようにしたのが、ベーム式のクラリネットです。

 

その他にも演奏がしやすいように、管の内径を変えるなどの工夫が行われましたが、何よりも指使いの操作性を向上させたことで、世界各国の多くの地域で採用されるようになったのです。

 

但し、指使いが機能的になった点ではフルートのベームシステムと共通していますが、ベーム式クラリネットは、ベームフルートのように半音順に大きな音孔を開けたわけではなく、小さな指孔を直に押さえるスタイルですので、厳密にはベームシステムとは言い難いものがあります。

 

 

 

B♭管とA管

 

吹奏楽やジャズで使用されるB♭管クラリネット以外に、オーケストラやクラシックのソロ楽曲では、半音低いA管クラリネット(半音分B♭管より長い)も必要になります。これは煩雑な指使いを避けるためで、フラット系の楽曲はB♭管、シャープ系の楽曲はA管というように持ち替えることで対応しています。

 

オーケストラのクラリネット奏者は、B♭管とA管の2本を持って舞台に上がり、楽曲に合わせて持ち替えていきますが、例えば第一楽章と第ニ楽章で調が変わると持ち替えたり、曲の途中でも転調があると持ち替えることがあります。マウスピースとリードを、もう片方のクラリネットに迅速に付け替えて演奏する忙しい楽器になります。

 

その他にも微妙な違いではありますが、管の長さが変わることで音色も変わってきますので、その音色の違いを求めて持ち替える意味もあります。

 

楽譜はB♭管のときは変ロ調(in B♭)のものを使用し、A管のときはイ調(in A)に書き換えられたものを使用するので読み替える必要はなく、マウスピースも共通で使用することができるので、持ち替え自体による困難はそれほどではありませんが、演奏していないもう片方の楽器が冷えてしまい音程が狂うということがありますので、その点は注意するようにしましょう。

 

 

 

 

E♭キーの有無

 

一般的に用いられているベーム式のクラリネットは、基本的にはキーの数や配置が同じタイプのものになりますが、一つ異なる点が左手小指で操作するE♭キーの有無になります。

 

通常E♭音(低い音域ではラ♭)は、右手の小指のキーで出すことが可能ですが、もう一つ左手のキーを備えることで、指使いの可能性を広げて操作が楽になるというものです。

 

但し、このメカニズムが装備されることで、重量が増し音色が変化するという捉え方もありますので、どちらを選択するかは好みの問題となり、自身の演奏スタイルを考慮して選ぶといいでしょう。

  • 左手小指で操作するE♭キー

 

 

 

 

ドイツ式(エーラー式)クラリネット

 

ドイツとオーストリアは、クラリネットが持つ伝統的な部分を守り、機能的な指使いのベーム式クラリネットを採用しませんでした。

 

両国の代表的なクラリネットとしては、ドイツで使用されているエーラー式クラリネットと、ウィーンで使用されているウィーンアカデミー式がありますが、両タイプに極端な違いはありません。

 

どちらのタイプのクラリネットも、煩雑になる指使いは替え指用のキーを追加することで対応してきた楽器なので、キーの数はベーム式クラリネットよりも多くなっています。

 

 

 

仲間の楽器~バスクラリネット~

 

クラリネットには、通常のクラリネットよりもオクターヴ低い音域を持つバスクラリネットもあります。

 

オーケストラでは近代作品で使用される機会がありますが、吹奏楽やクラリネットアンサンブルでは必要不可欠な楽器になります。

 

オクターヴ下の音が出ますので、基本的にはクラリネットと同じト音記号のinB♭の譜面で対応できます。また、持ち替えの際もさほど手間取ることはないでしょう。

  







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