コロラトゥーラ・ソプラノ
コロラトゥーラ・ソプラノについて説明していきます。
- コロラトゥーラは、イタリア語で、曲の中で速くて装飾が華麗に付いている部分を指します。ソプラノ歌手がコロコロと転がすように歌う技法です。
- この装飾の方法には、トリルやアルペジオ、スケールなどが含まれ、ソプラノの技量を発揮する場所でもあります。
- かつてはカストラートと呼ばれる去勢された男性歌手がコロラトゥーラを披露していましたが、現在はソプラノによく使われる言葉となっています。
- コロラトゥーラを得意とするソプラノ歌手は、コロラトゥーラソプラノと呼ばれ、彼女たちはこの技法が多く含まれるオペラの役柄を得意とします。
- コロラトゥーラが多いオペラ作曲家には、モーツァルト、ロッシーニ、ドニゼッティなどがいます。
- 例えば、モーツァルトの「魔笛」の夜の女王や、ロッシーニの「セビリアの理髪師」に出てくるロジーナ、ドニゼッティの「ランメルモールのルチア」のルチアなどが有名です。
ソプラノのコロラトゥーラは明るく軽いイメージがあり、ロッシーニ作曲のオペラなどが代表的です。ただし、ドニゼッティの「ランメルモールのルチア」はロッシーニとは少し違っており、しっとりとした柔らかい声質と役柄が特徴です。椿姫のヴィオレッタも叙情的な役で、強めの声のソプラノが合っていると思います。
ソプラノの声は千差万別で、一人一人の違いがありますが、聴き手としては以下の点に注目してみると良いでしょう。
- 軽い声か重い(強い)声か
- 高い声がよく出ているか
- 低い声がよく出ているか
- ビブラートの強さや好み
- コロラトゥーラの技術がうまいか
- 言葉の発生が聞こえるか
- 強弱があるか
- その人の声が好きか嫌いか
- 歌いながら演技ができるか