ピチカート・ポルカ【J.シュトラウス2世&ヨーゼフ・シュトラウス】
ピチカート編成のみの珍しいポルカ
『ピチカート・ポルカ』は、ヨハンとヨーゼフのシュトラウス兄弟の合作で、全編にわたり弦のピチカートのみで演奏される珍しい楽曲です。
ポルカとは1830年頃にボヘミヤ地方から広まった2拍子の舞曲のことで、ピチカートとは弦を弓で弾かずに指ではじく奏法です。
テンポが独特で大きな揺れを持っているのがポイントで、ヨハンはこの曲以外にも「ニュー・ピチカート・ポルカ」などの有名なポルカをいくつか残しています。
シュトラウス2世は、元々社会の変化にも非常に機敏な反応を持ち合わせており、電話・電報などの発明と普及、さらにはオーストリア初の普通選挙の実施や株式市場の動向、報道の自由をテーマにした曲までも書いています。
広く社会の流行を読んでワルツやポルカに仕立て上げる、したたかな面も持ち合わせた作曲家でした。