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天使の糧(パン)

 

 

多くの歌手にも愛される美しい賛美歌

 

ベルギーに生まれフランスで活躍したフランクは、音楽院に学び教会でオルガニストをしながら作曲に励みました。作品には「宗教音楽」「交響曲」「管弦楽曲」「室内楽曲」「オルガン曲」などの作品を残しています。

 

フランス・ロマン派の代表的作曲家の一人ですが、バッハとベートーヴェンに深く傾倒し、当時フランス楽界を支配していた軽妙なオペラに抗して、緻密な構成と深い思索に裏付けられた作品を書いており、フランクの作品は敬虔な信仰に支えられています。

 

フランクは大器晩成型で、晩年になりようやく一般に認められましたが、長年に渡る教育活動を通じてダンディ等の多くの優れた弟子を育てました。

 

『天使の糧(天使のパン)』は、フランクが作曲した『荘厳ミサ曲』の一曲で、その美しい旋律から演奏会やコンサートなどで単独曲として歌唱・演奏されることが多く、クリスマスシーズンにも披露される作品です。

 

フランクがパリのサント・クロチルド教会の合唱長だった頃に作曲され、オリジナルはテノール独唱とオルガン、ハープ、チェロ、コントラバスの編成です。

 

「パニス・アンジェリカス」「パニス・アンジェリクス」などとも表記され、歌詞は中世の神学者・聖人である、トマス・アクィナス(Thomas Aquinas/1225-1274)による「Sacris Solemniis」の2節から採られています。

 

「天使の糧(パン)」とも訳される「Panis Angelicus」とは、聖体を賛美する祈りで、カトリックの聖体拝領の儀式などで歌われます。

  • 原詩

Panis angelicus fit panis hominum;
Dat panis coelicus figuris terminum:
O res mirabilis! Manducat Dominum
Pauper, servus et humilis.

  • 日本語訳(意訳)

天使の糧(パン)は人々の糧となり
天上のパンは形あるものとなった
何と驚くべきことだ!憐れな者、僕(しもべ)、
卑しき者たちに 天は自らを糧として与えられた

「天使の糧(パン)」の呼び名で一般的に知られ、多くの歌手にも愛されるこの美しい曲は、1860年に「3声のミサ曲イ長調」の一つである合唱曲として作曲されました。

 

その後1872年に荘厳ミサ曲(1858作)を改定した際に、独唱曲としてこの「天使の糧(パン)」が追加されました。

 

フランクの作品は表面的な華やかさとは無縁のもので、その音楽にはフランクの実直な生き方そのものが表れています。

 

当時フランス楽界では軽妙で華やかなオペレッタなどが流行していましたが、フランクは華やかな表舞台とは無縁の場所で、ドイツ的基盤に則った自らの音楽を構築し作曲活動を続けていました。

 

ピアノ教師や教会のオルガニストとして日々の生計を立てながら、生涯に渡り敬虔な信仰を持ち、慎ましやかな生活の中で地道に作品を作り続けていたのです。

 

 
  





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