社会人スタートや歌が苦手な場合でも大丈夫?
社会人からでも上手くなる?
幼い頃から訓練すると上達しやすい弦楽器やピアノに比べると、管楽器は大人になってから始めても遅くはなく、練習量にもよりますが比較的短期間で上達することができます。
たとえ社会人から始めてスタートが遅くても、正しい演奏方法を身に付ければ、小さい頃に癖が付いてしまっている方よりも、逆に上達スピードが速くなるといったことも少なくありません。
管楽器にも色々な種類がありますので、上達するまでに掛かる期間は楽器によって異なってきますが、実際に管楽器を始めて一年足らずで上級者(プロ)になった方もいるくらいです。
想いは環境となりますので、「こんな音が出したい」「上手くなりたい」という憧れが強いほど、行動が伴い上達するスピードが速まるという結果につながります。
このような善循環もありますので、初めに自身の楽器を決める際に、誰かに勧められたものではなく、自分が本当に気に入った楽器を選ぶことが大事になるでしょう。
また、初めて練習を行うときに、演奏がしやすくて音程の質が良い楽器を選んでいるかと言う事も、上達スピードを左右するポイントになります。
ある特定の音が出にくい楽器や音程の質がよくない楽器で練習を行うと、モチベーションが下がるどころか、上達の妨げになり変な癖が付いてしまいますので、後でそれを治す手間を考えると、初めからしっかりとした楽器を選んでおくことが大切になります。
また社会人の方の場合は、練習する時間や場所を確保するのが難しく、日々練習する環境が作れないと言う事で諦めてしまうケースも少なくないでしょう。
一定時間を確保して毎日練習することができれば理想的ですが、少し工夫を行えばそれを補うことは充分に可能です。現代の最先端技術の発達により音楽の分野でも、家庭で演奏を行う環境面で役立つ手軽な防音室を完備できたり、音を小さくする器具なども発売されています。
また、カラオケ店で演奏を許可する店舗があったり、公共機関の貸練習施設も増えてきています。このような環境を用意することや、練習に行けないという場合にも、休憩時間を利用して運指や呼吸法の訓練を行ったり、譜面を眺めて読譜に慣れておくなど、楽器が演奏できない日でもできることは沢山あります。
歌が苦手で音痴だけど大丈夫?
音痴なので歌ではなく楽器を選んだというケースもありますが、実際に管楽器を演奏している方の中にも、楽器の演奏はできるけれども歌は苦手という人も少なくありません。
音痴だから歌が苦手だと言うパターンでは、思考回路で音程が分からないのではなく、それを声にするときに分からなくなってしまうというケースが多く見受けられます。
他の方の音程のズレは分かるのに、いざ自分が歌ってみると音程のズレに気付かないと言ったこともよくあります。ヴァイオリンやチェロなどフレットが付いていない弦楽器で、視覚的に何の目安もない指板の上で、正しい音程を演奏するのが難しいことのように、歌うときの声にも同じようなことが言えます。
管楽器はその点キーやピストンが装備されていますので、正しい指使いを行えば楽器自体が音程を示してくれますので、音程に不安がある方でもしっかりと練習を行えば、やがては良い音程でメロディを演奏できるようになります。
練習を積み重ねることによって次第に耳が慣れていき、継続することによって音程が身に付いていけば、知らない間に自然と音痴も克服しているかも知れません。それでも不安な方には、鍵盤楽器やチューナーなどの機材を用いて練習する方法があります。
鍵盤楽器で発音させた後に、その音程を模倣して音を出す練習も効果的ですし、音が鳴るチューナーを使用しても同じような練習が可能になります。
また、デジタルチューナーには鳴らした音の音名が表示される機種も数多くありますので、この機能を利用して自分が演奏している音を確認しながら練習するのも有効的と言えるでしょう。
さらに高度な練習を求める場合には、ハーモニーディレクターという機材を使用する練習がお薦めです。「限られた時間の中で、いかに効率よく中身の濃い練習が行えるか」と言うコンセプトで考えられた指導機器です。
ハーモニートレーニング、テンポの確認、リズムトレーニングなどの機能を組み込んだ指導用総合楽器で、機能面の充実はもとより、簡単操作にもこだわって設計されていて、メトロノームメモリー・音形設定などの機能を搭載するモデルもあります。
吹奏楽、オーケストラや各種アンサンブル、コーラスなどにおいて、演奏者を強力にアシストしてくれる機材になりますので、上手く活用すれば上級者(プロ)並みの音程を得ることも現実的に不可能なことではありません。