調はその音階から成る和音を総合し、主音の持つ雰囲気を示すものです。

調号は楽譜の初めの音部記号の隣に、その調で使われる変化記号をまとめて記すものです。

調と調号 [key / Key signature]

長・短音階は始まりの主音の音によって個別の名前が付けられ、主音名を先に付けてハ長調やイ短調といったように呼ばれています。

このときの「調」とは、その音階から成る和音を総合し、主音の持つ雰囲気を示しています。ハ長調とイ短調は#も♭も付きませんが、他の調では必ず変化記号が付きます。

その変化記号を都度、臨時記号として記していては大変なので、「調号」という記号で楽譜の初めの音部記号の隣に、その調で使われる変化記号をまとめて記します。

調号の記し方には決まりがあり、においては平行四辺形を描くように記し、#は「ファ」を初めとして「ファ・ド・ソ・レ・ラ・ミ・シ」と5度ずつ上に記していき、♭は「シ」を初めとして「シ・ミ・ラ・レ・ソ・ド・ファ」と5度ずつ下に記していきます。

の場合は声域により記す位置が異なります。

調号の記し方

  • #シャープを記す場合

  • ♭フラットを記す場合

調号と主音の関係

  • #シャープ系の長調

  • ♭フラット系の長調

#系の長調では最後に付いた#の半音上が主音
♭系の長調では最後に付いた♭の完全4度下が主音
このように音程を理解することは非常に大切なことです。

調と主音

左記・・・長調(ト音譜表・ヘ音譜表)
右記・・・短調(ト音譜表・ヘ音譜表)
  • 基本の長調(dur)

  • 基本の短調(moll)

#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

ト長調
〔英:G major〕
〔独:G dur〕
〔伊:Sol maggiore〕
〔仏:Sol majeur〕
ホ短調
〔英:E minor〕
〔独:e moll〕
〔伊:Mi minore〕
〔仏:Mi mineur〕

解説

音部記号の右側の「ファ(ヘ音)」にシャープが付けられた調。常に「ファ」を半音上げた状態の長調はト長調、短調はホ短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

ニ長調
〔英:D major〕
〔独:D dur〕
〔伊:Re maggiore〕
〔仏:Re majeur〕
ロ短調
〔英:B minor〕
〔独:h moll〕
〔伊:Si minore〕
〔仏:Si mineur〕

解説

音部記号の右側の「ファ(ヘ音)」、「ド(ハ音)」にシャープが付けられた調。常に「ファ」、「ド」を半音上げた状態の長調はニ長調、短調はロ短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

イ長調
〔英:A major〕
〔独:A dur〕
〔伊:La maggiore〕
〔仏:La majeur〕
嬰へ短調
〔英:F sharp minor〕
〔独:fis moll〕
〔伊:Fa diesis minore〕
〔仏:Fa diese mineur〕

解説

音部記号の右側の「ファ(ヘ音)」、「ド(ハ音)」、「ソ(ト音)」にシャープが付けられた調。常に「ファ」、「ド」、「ソ」を半音上げた状態の長調はイ長調、短調は嬰へ短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

ホ長調
〔英:E major〕
〔独:E dur〕
〔伊:Mi maggiore〕
〔仏:Mi majeur〕
嬰ハ短調
〔英:C sharp minor〕
〔独:cis moll〕
〔伊:Do diesis minore〕
〔仏:Ut diese mineur〕

解説

音部記号の右側の「ファ(ヘ音)」、「ド(ハ音)」、「ソ(ト音)」、「レ(ニ音)」にシャープが付けられた調。常に「ファ」、「ド」、「ソ」、「レ」を半音上げた状態の長調はホ長調、短調は嬰ハ短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

ロ長調
〔英:B major〕
〔独:H dur〕
〔伊:Si maggiore〕
〔仏:Si majeur〕
嬰ト短調
〔英:G sharp minor〕
〔独:gis moll〕
〔伊:Sol diesis minore〕
〔仏:Sol diese mineur〕

解説

音部記号の右側の「ファ(ヘ音)」、「ド(ハ音)」、「ソ(ト音)」、「レ(ニ音)」、「ラ(イ音)」にシャープが付けられた調。常に「ファ」、「ド」、「ソ」、「レ」、「ラ」を半音上げた状態の長調はロ長調、短調は嬰ト短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

嬰ヘ長調
〔英:F sharp major〕
〔独:Fis dur〕
〔伊:Fa diesis maggiore〕
〔仏:Fa diese majeur〕
嬰ニ短調
〔英:D sharp minor〕
〔独:dis moll〕
〔伊:Re diesis minore〕
〔仏:Re diese mineur〕

解説

音部記号の右側の「ファ(ヘ音)」、「ド(ハ音)」、「ソ(ト音)」、「レ(ニ音)」、「ラ(イ音)」、「ミ(ホ音)」にシャープが付けられた調。常に「ファ」、「ド」、「ソ」、「レ」、「ラ」、「ミ」を半音上げた状態の長調は嬰へ長調、短調は嬰ニ短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

嬰ハ長調
〔英:C sharp major〕
〔独:Cis dur〕
〔伊:Do diesis maggiore〕
〔仏:Ut diese majeur〕
嬰イ短調
〔英:A sharp minor〕
〔独:ais moll〕
〔伊:La diesis minore〕
〔仏:La diese mineur〕

解説

音部記号の右側の「ファ(ヘ音)」、「ド(ハ音)」、「ソ(ト音)」、「レ(ニ音)」、「ラ(イ音)」、「ミ(ホ音)」、「シ(ロ音)」にシャープが付けられた調。常に「ファ」、「ド」、「ソ」、「レ」、「ラ」、「ミ」、「シ」を半音上げた状態の長調は嬰ハ長調、短調は嬰イ短調になります。

 


 

♭系の長調
♭系の短調
   
   

外国語表記

ヘ長調
〔英:F major〕
〔独:F dur〕
〔伊:Fa maggiore〕
〔仏:Fa majeur〕
ニ短調
〔英:D minor〕
〔独:d moll〕
〔伊:Re minore〕
〔仏:Re mineur〕

解説

音部記号の右側の「シ(ロ音)」にフラットが付けられた調。常に「シ」を半音下げた状態の長調はへ長調、短調はニ短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

変ロ長調
〔英:B flat major〕
〔独:B dur〕
〔伊:Si bemolle maggiore〕
〔仏:Si bemol majeur〕
ト短調
〔英:G minor〕
〔独:g moll〕
〔伊:Sol minore〕
〔仏:Sol mineur〕

解説

音部記号の右側の「シ(ロ音)」、「ミ(ホ音)」にフラットが付けられた調。常に「シ」、「ミ」を半音下げた状態の長調は変ロ長調、短調はト短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

変ホ長調
〔英:E flat major〕
〔独:Es dur〕
〔伊:Mi bemolle maggiore〕
〔仏:Mi bemol majeur〕
ハ短調
〔英:C minor〕
〔独:c moll〕
〔伊:Do minore〕
〔仏:Ut mineur〕

解説

音部記号の右側の「シ(ロ音)」、「ミ(ホ音)」、「ラ(イ音)」にフラットが付けられた調。常に「シ」、「ミ」、「ラ」を半音下げた状態の長調は変ホ長調、短調はハ短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

変イ長調
〔英:A flat major〕
〔独:As dur〕
〔伊:La bemolle maggiore〕
〔仏:La bemol majeur〕
ヘ短調
〔英:F minor〕
〔独:f moll〕
〔伊:Fa minore〕
〔仏:Fa mineur〕

解説

音部記号の右側の「シ(ロ音)」、「ミ(ホ音)」、「ラ(イ音)」、「レ(ニ音)」にフラットが付けられた調。常に「シ」、「ミ」、「ラ」、「レ」を半音下げた状態の長調は変イ長調、短調はへ短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

変二長調
〔英:D flat major〕
〔独:Des dur〕
〔伊:Re bemolle maggiore〕
〔仏:Re bemol majeur〕
変ロ短調
〔英:B flat minor〕
〔独:b moll〕
〔伊:Si bemolle minore〕
〔仏:Si bemol mineur〕

解説

音部記号の右側の「シ(ロ音)」、「ミ(ホ音)」、「ラ(イ音)」、「レ(ニ音)」、「ソ(ト音)」にフラットが付けられた調。常に「シ」、「ミ」、「ラ」、「レ」、「ソ」を半音下げた状態の長調は変ニ長調、短調は変ロ短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

変ト長調
〔英:G flat major〕
〔独:Ges dur〕
〔伊:Sol bemolle maggiore〕
〔仏:Sol bemol majeur〕
変ホ短調
〔英:E flat minor〕
〔独:es moll〕
〔伊:Mi bemolle minore〕
〔仏:Mi bemol mineur〕

解説

音部記号の右側の「シ(ロ音)」、「ミ(ホ音)」、「ラ(イ音)」、「レ(ニ音)」、「ソ(ト音)」、「ド(ハ音)」にフラットが付けられた調。常に「シ」、「ミ」、「ラ」、「レ」、「ソ」、「ド」を半音下げた状態の長調は変ト長調、短調は変ホ短調になります。
#系の長調
#系の短調
   
   

外国語表記

変ハ長調
〔英:C flat major〕
〔独:Ces dur〕
〔伊:Do bemolle maggiore〕
〔仏:Ut bemol majeur〕
変イ短調
〔英:A flat minor〕
〔独:as moll〕
〔伊:La bemolle minore〕
〔仏:La bemol mineur〕

解説

音部記号の右側の「シ(ロ音)」、「ミ(ホ音)」、「ラ(イ音)」、「レ(ニ音)」、「ソ(ト音)」、「ド(ハ音)」、「ファ(ヘ音)」にフラットが付けられた調。常に「シ」、「ミ」、「ラ」、「レ」、「ソ」、「ド」、「ファ」を半音下げた状態の長調は変ハ長調、短調は変イ短調になります。

短調は、同じ調号を持つ長調の主音より短3度下が主音になります。

ドイツ語での調の表記は、長調の主音名は大文字、短調の主音名は小文字で記され、dur(ドゥア)やmoll(モール)を省略し、単にC、c、G、g等の頭文字のみで記す事もあります。

以上のように表示できる調性は30通りありますが、異名同音の考え方では、嬰へ長調と変ト長調、嬰ハ長調と変ニ長調、変ハ長調とロ長調、嬰ニ短調と変ホ短調、嬰イ短調と変ロ短調、変イ短調と嬰ト短調の6つの組み合わせが同じと見なされますので、事実上の調性は24通りということになります。

五度圏による調一覧

五度圏とは、調号の#や♭の増え方を規則的に構成され示されるもので、示された調号により調と主音が分かるようになっています。

#が1つ増えると主音は5度上がり、♭が1つ増えると主音は5度下がる関係になっています。

 

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